ワーケーションとは?ワーケーションとテレワークの違い

2024/04/23 テレワーク

政府からワーケーションの推進を目指していると発表されてから、ワーケーションという働き方が注目されています。

ワーケーションとは、どのような働き方なのでしょうか。また、テレワークと違うのかどうか、気になる方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、ワーケーションについてご紹介します。

ワーケーションとは

ワーケーションとは
ワーケーションとは、「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語で、旅先や帰省先などで休暇もかねてリモートで仕事を行うことです。旅行中(休暇中)でも、一部の時間を利用して仕事をします。

ワーケーションが生まれた背景

ワーケーションは、アメリカで誕生した働き方です。アメリカでは有給取得率が低かったことから、ワーケーションを取り入れられたといわれています。チームでの団結を高めるため、リゾート地までメンバーと一緒に行き、ワーケーションを行うこともあるそうです。

日本でも同様に、有給休暇や長期休暇の取得率が低いことから休暇取得を促進させるためにワーケーションが導入され、一部の企業ではすでに活用しています。

現在は、新型コロナウイルスの影響で閑散としてしまった観光地を支援するために、政府がワーケーションに注目していることで話題になっています。

ワーケーションとテレワークの違い

テレワークもワーケーション同様に、オフィスとは離れた場所で働くことを意味します。では、テレワークとワーケーションには違いはあるのでしょうか。

テレワークは、基本的に自宅やサテライトオフィスなど指定された場所で働くことがほとんどです。

一方で、ワーケーションは旅先で働くことや、休暇中の一部を仕事に利用することがテレワークとの違いといえます。

しかし、オフィスではない離れた場所で働くことに変わりはないため、テレワークの中の1つとしてワーケーションが挙げられることもあります。

テレワークとリモートワークの違いについては、以下の記事で紹介しています。

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ブリージャーとワーケーションとの違いは?

ワーケーションやテレワークの他に、「ブリージャー」という言葉もあります。ブリージャーとは、ビジネスとレジャーを合わせた造語です。ブリージャーは、出張に旅行日程を追加します。出張休暇と呼ばれることもあり、出張を利用して旅行を楽しむ方法です。

ワーケーションは休暇中に旅先で仕事をしますが、ブリージャーは出張が終わったあとに旅行を楽しみます。ワーケーションとブリージャーは働き方のスタイルが少し異なります。

ワーケーションのメリット

ワーケーションのメリット
ワーケーションでの働き方には、メリットはあるのでしょうか。ここでは、ワーケーションのメリットについて企業側と社員側に分けてご紹介します。

企業側のメリット

休暇の促進ができる

2019年の春から、有給休暇が年10日与えられている従業員は、必ず5日は有給休暇を取得しなければなりません。取得できなければ、罰則を受けることも。企業としては、必ず有給休暇を取得させたいところ。しかし、社員側からすると有給休暇の取得を希望しにくい部分があります。

ワーケーションは、休暇を取りつつも最低限の仕事は進めることができます。そのため、休暇が取りやすいと感じる社員が多くなるでしょう。そこから、有給休暇や長期休暇の取得を促進させることができます。外せない仕事が入ったときでも対応可能なのも、ワーケーションのメリットです。

企業のアピールポイントになる

ワーケーションは、働き方改革による働き方の1つです。働き方が選択できるということは、社員をサポートしていることをアピールできます。

社員側のメリット

長期休暇が取りやすい

これまで、大事な仕事が入る事が多くて長期休暇が取りにくいと感じていた方が多かったかもしれません。ワーケーションであれば、旅先でも仕事を行うことができるため、長期休暇が取りやすいと感じるのではないでしょうか。

家族やパートナーと過ごす時間が増える

ワーケーションを利用することで、家族やパートナーと過ごす時間が増えます。社員側からすると、これは大きなメリットといえます。

リフレッシュできる

旅先で仕事をするため、社員は常にリフレッシュしながら作業をすることができます。生産性につながったりモチベーションのアップにつながったりと、業務にもメリットがあるといえます。いつもとは違う場所で仕事することで、仕事のアイデアが発見できることも。

ワーケーションのデメリット

ワーケーションには、メリットがありますが、その反面でデメリットもあります。次に、ワーケーションのデメリットを企業側と社員側に分けて見ていきましょう。

企業側のデメリット

勤怠管理が難しい

テレワークでも同様のことがいえますが、ワーケーションは勤怠管理が難しくなります。

勤務時間を設けるというよりも、自分の好きな時間に働くのがワーケーションです。そのため、勤怠管理をしようと思うと難しい部分があります。ワーケーションの場合、テレワーク同様に勤務時間制度よりも成果制度の方が適しています。勤怠管理ツールを利用していつの時間帯に仕事をしているのか、連絡できるのかなどを把握することも可能です。

コストがかかる

旅先といった離れた場所で仕事を行うため、環境を整備する必要があります。端末やセキュリティソフトの準備、チャットツールやオンライン会議ツールの導入が必要です。テレワークをすでに行っている場合は、そのまま利用できますが、導入していない場合は導入コストが発生します。

社員側のデメリット

オンオフの切り替えが難しい

休暇の一部を利用してテレワークすることもあり、プライベートと仕事のオンオフの切り替えが難しいことが挙げられます。すでにテレワークを利用していて、オンオフの切り替え方を把握しているならば良いですが、慣れていないと難しく感じてしまうでしょう。時間管理やタスク管理をきちんと行うことが重要です。

ワーケーションの運用について

ワーケーションの運用について
ワーケーションを導入する場合、どのように運用していくべきなのでしょうか。ここでは、ワーケーションでの働き方の具体例や、実際に導入している企業の事例などをご紹介します。

休日の数日前から休暇を取るのが一般的

例えば、金曜日をワーケーションでの勤務日とします。木曜から有給を取得し、木曜は旅行先へ移動する、金曜日は観光の合間に仕事を行う、土日は観光を楽しむなどと企画を立てるのが一般的です。

これまでなら、週休または祝日を利用して旅行を楽しむのが一般的で、2泊が限界だったという場合が多かったかもしれません。仕事の状況が気になって、有給取得はもちろん旅行にいくのにもためらっていた方もいらっしゃるでしょう。

ワーケーションにより有給と週休を利用することで、3泊4日の旅行を楽しむことができます。

導入している企業はどのように対策したのか?

日本で一番はじめにワーケーションを導入したのが航空会社といわれています。導入の際は、説明会を開き、目的や留意点などを社員に理解を得るようにしました。また、ワーケーション導入に伴い、セキュリティの高いパソコンやスマホを貸与するなどして、念入りに準備を行ってから導入に踏み切りました。ワーケーションだけではなくフレックスタイム制度やテレワーク制度も一緒に導入しています。

大手金融会社でも導入していて、会社側が保有している保養所の一部でワーケーション用のITオフィスを作りました。旅行中に1日だけ仕事をする想定で、仕事に必要な設備がそろっています。

自治体でもワーケーションを推奨している場所がある

自治体でもワーケーションを受け入れられるように設備を整えている場所があります。和歌山県や長野県で率先して行われていて、ネットワーク環境や施設などが用意されています。

ワーケーションの旅費はどうなる?

旅費は基本的に、社員が支払います。出張のついでに休暇を楽しむブリージャーは、宿泊費のみ社員負担で、交通費は企業側の負担となることがほとんどです。


テレワーク導入の際は、ツール選びが重要!

テレワークの環境を整えるにはツールが必要

テレワーク環境の準備は、端末の用意だけではありません。テレワーク(特に在宅勤務)は、オフィスでの働き方とは異なるため、離れた場所でも適応できるテレワーク向けのツールが必要です。
例えば、オフィスでは簡単にできていたコミュニケーションも、テレワークでは難しくなります。そのため、テレワークには、ビジネスチャットやWEB会議ツールなどのコミュニケーションツールが必要になるのです。
コミュニケーションツールの他にも、ファイル共有サービスや勤怠管理ツールなどもテレワークを導入する上で必要です。

テレワークには自社にあったツールを選ぼう

テレワークには自社にあったツールを選ぼう
テレワーク向けのツールには、さまざまな商品がリリースされています。
テレワークでよく利用されているWeb会議ツールにも、TeamsやZoomなど、たくさんの種類がある状況です。
そのため、どれをどのように選べば良いのか?迷うことでしょう。
すでにビジネスチャットを利用していても、有料版への移行や別のサービスの方が適している場合もあるかもしれません。
テレワークを導入する際は、テレワーク導入の目的を定めたり業務を見直したりして自社の労務環境にあったツールを選びましょう。

テレワーク導入チェックリスト」で自社に必要なツールをチェック


働き方改革や、感染病拡大予防のためにテレワークが導入され始めています。最近では、各企業に対して、社員の在宅勤務を70%になるように要請されています。原則テレワークでの働き方を導入する企業も増えてきている状況です。今後も、テレワークでの働き方が普及していくでしょう。
このテレワーク普及の影響もあり、テレワーク導入を考えている担当者さまも多くいるはずです。特に、新型コロナウイルスの影響が大きく、事業継続を守るにはできる限りでテレワーク導入を検討した方が良い状況であるといえます。

しかし、中にはテレワークの導入に不安を抱いている担当者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。テレワークの導入を難しく感じている、テレワークでの働き方にメリットはあるのかなど、疑問に思うことが多いかもしれません。
そこで、テレワーク導入チェックリストをご用意いたしました。テレワーク導入に向けて、どんなツールを導入すべきなのか?何が必要なのか?自社にあったツールや重要なポイントをセルフチェックすることが可能です。ぜひ、テレワーク導入チェックリストをご活用ください。

ワーケーションを導入する際の注意点とは

ワーケーションを導入する際の注意点とは

社員の理解が必要

ワーケーションを導入するにあたり、社員の理解が必要です。社員の理解がなければワーケーションの導入が成功しません。導入目的やルールを定めて、社内で共有し、理解を求めましょう。

ルールを設ける

ワーケーションの中心は、旅行や娯楽を楽しむことです。最低限の仕事のみを対応する、緊急度の高い仕事のみを行う、休暇の中に勤務日を作るなどとしてルールを作りましょう。

セキュリティ対策は万全に行う

ワーケーションは、旅行先で仕事を行う関係上、働く場所が固定されているわけではありません。紛失・盗難による情報漏えいや、公共Wi-Fiの利用による情報の盗み見などが考えられます。そのため、パソコンの盗難対策やWi-Fiアクセスの制限など、セキュリティ面を強化して行う必要があります。

テレワーク中のセキュリティについては以下の記事で詳しくご紹介しています。

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コミュニケーションがうまくいかないこともある

ワーケーションだけではなく、テレワークでも同様に起こることですが、コミュニケーションがうまくいかないことがあります。オフィスのように対面で会話ができるわけではないため、コミュニケーションのすれ違いが発生してしまうことも考えられます。

コミュニケーション不足の解消につながるのが「ビジネスチャット」や「Web会議ツール」といったツールです。

なかでも、Web会議ツールである「Zoom」は、操作が簡単で社外・社内での会議に利用することができます。

有料プランであれば、時間無制限で会議ができたりさまざまな機能を活用したりすることができるため、Web会議ツールを頻繁に利用される方は、有料プランがおすすめです。

ハイパーでは、Zoomのライセンスを取り扱い中!
有料プランを検討されている方は、ぜひご相談ください。

【ハイパー】Zoomプランの詳細

まとめ

今回は、政府が推進を考えている「ワーケーション」についてご紹介しました。

ワーケーションとは、ワークとバケーションを組み合わせた言葉で、旅先でも一部の時間を利用して仕事をすることです。ワーケーションには、周囲の理解が必要だったりコミュニケーションがうまくいかなかったりなどの注意点があります。

しかし、ワーケーションを取り入れることで休暇を十分に取得できたり、家族との時間を増やすことができたりとメリットも多くあります。

今はまだ、ワーケーションでの働き方を取り入れるのは難しい状況ですが、今後の新しい働き方として検討してみても良いかもしれません。