バーチャルオフィスを利用する前に知っておきたいメリット・デメリットについて
2020/12/28 働き方改革住所や電話番号をレンタルしてくれるバーチャルオフィス。フリーランスの方や小規模企業の方から人気が出ているサービスです。
バーチャルオフィスは利用することでどんなメリットがあるのか、反対にデメリットがあるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、バーチャルオフィスのメリット・デメリットについてご紹介します。
バーチャルオフィスについておさらい
バーチャルオフィスとは、仮想のオフィスのことで、法人向けに住所や電話番号などの貸し出しを行っているサービスのことです。レンタルオフィスの場合は、オフィス自体を借りることができますが、バーチャルオフィスは住所・電話番号のみとなっています。バーチャルオフィスは名前の通り仮想となるため、オフィス自体を借りることができないのが特徴です。
バーチャルオフィスは、個人事業主または小規模企業の方が登記に記載する住所として利用されていることがほとんどです。
バーチャルオフィスで利用できるサービス
バーチャルオフィスで一般的に利用できるサービスをご紹介します。利用するオフィスによっては、サービス内容が異なる場合もあります。また、通常サービスではなく、オプションとして利用できる場合もありますので、事前に確認するようにしましょう。
住所の利用
登記もできる住所を利用することができます。
郵便物の転送
登録している住所宛に届いた荷物は、転送してくれます。
受付スタッフの対応
来客時に対応してくれる受付スタッフが在席しています。急な来客時にも対応してくれるため、安心です。
会議室のレンタル
会議室も貸し出しているので、打ち合わせで利用することができます。
法人登記の代行
登記を行いたいという人に向けて、代行で行ってくれるサービスです。
バーチャルオフィスのメリット
バーチャルオフィスを利用するメリットはどのようなことが挙げられるのでしょうか。
利用手続きに手間がかからない
オフィスを借りようとすると、内見して物件を比較したり契約前に審査があったりと手間や時間がかかります。バーチャルオフィスの場合、契約後すぐに利用可能です。サービス内容やレンタルする住所の確認が必要ですが、内見の必要がなく、物件を比較する必要がないため、手間がかかりません。
コスト削減
まず、オフィスを賃貸する場合、コストがかかります。まず、敷金・礼金、賃料を数カ月分、保証金が必要になる場合もあります。都内一等地のオフィスを借りようとすると、月額の賃料も大きくなります。さらに保証金もそれに比例して大きくなるため、オフィスを借りるというのは大きなコストがかかります。
また、コストが発生するのは賃料だけではありません。内装工事が必要であれば工事しなければならず、コストがかかります。
バーチャルオフィスの場合、敷金礼金は不要で、入会金や保証金、月額でかかるお金も抑えることができます。
都心の一等地の住所を利用できる
バーチャルオフィスは、都心の一等地の住所をレンタルしてくれます。オフィスの住所が都心の一等地で好評できるため、信頼を得やすく、ビジネスチャンスが生みやすくなるでしょう。テレワークが進んでいても、都心の一等地への信頼感は変わらないと考えられます。
打ち合わせ・会議でも利用できる
バーチャルオフィスで貸し出される住所は実際に存在しない場合もありますが、ほとんどの場合、オフィスとして機能しています。そのため、会議室のレンタルサービスを行っていることも多く、打ち合わせや会議の際に利用することができます。
自宅の住所を知らされずに済む
会社を設立する際は、法人登記が必要です。個人事業主の方でオフィスを持たない場合、登記を自宅住所で利用しなければなりません。
しかし、マンションの規約により自宅住所での登記ができない場合もあります。また、自宅住所の使用にはためらいを感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。バーチャルオフィスを利用することで、レンタルした住所で登記ができるため、自宅の住所を利用したくない方にとってはおすすめです。
バーチャルオフィスのデメリット
オフィスがなくても自宅などで仕事ができる人からすると、たくさんのメリットがあります。ただし、一部ではデメリットも感じるかもしれません。バーチャルオフィスのデメリットについてご紹介します。
作業スペースが確保できない
実際のオフィスをかまえるわけではないため、作業スペースがありません。
個人事業主の方であれば自宅やカフェでも作業ができると思います。しかし、中には仕事スペースがほしいという方もいらっしゃるかもしません。中小企業の場合は、作業スペースが必要になることでしょう。
すでに事業所をお持ちの方や自宅でも作業ができるという方には向いていますが、作業スペースを求めている場合、バーチャルオフィスが不向きな場合もあります。
業種によってはバーチャルオフィスが利用できない
業種によっては、特定の認可が必要な場合があります。例えば、士業や人材派遣業、宅地建物取引業(不動産)などが該当します。事前に営業許可について確認し、バーチャルオフィスでも利用できるのか確認しましょう。
バーチャルオフィスはどんな人が利用すべき?
バーチャルオフィスは、どのような方が利用に向いているのでしょうか。利用すべき人について解説していきます。
自宅で仕事ができる方
仕事は、自宅でできるので、オフィスが不要という方もいらっしゃるでしょう。この場合、登記に自宅住所を登録することになります。しかし、賃貸マンションによっては、事務的な利用が認められておらず登記の申請ができない可能性もあります。オフィスを借りるにもコストがかかるため、バーチャルオフィスを利用するのがおすすめです。
都心の一等地の住所がほしい方
地方の中小企業の方は、取引実績がないと信用してもらえないなどのデメリットがあります。なかなかビジネスチャンスを掴む機会もなくなってしまいます。都心の一等地の住所にオフィスがあると、ビジネスチャンスが生まれやすくなります。
コストを抑えることができるので、資金から見て都心の一等地にオフィスを難しい場合は、
プライバシーを守りたい方
個人事業主の方が自宅を登記したり、住所を公言してしまったりすると、トラブルに遭う可能性もあります。自宅はプライベートでも使用するため、できれば公表せずにいたいところです。しかし、住所を公表していない=信用できないとも思われてしまいます。
そこで、バーチャルオフィスの住所をレンタルし、登記することで自宅を公表しなくても大丈夫になります。個人情報を守りたいという方には、バーチャルオフィスがおすすめです。
バーチャルオフィスについてよくある疑問
バーチャルオフィスについて、よくある疑問をまとめました。
口座やクレジットカードの開設・融資を受けることはできる?
バーチャルオフィスの場合、口座やクレジットカードの開設、融資を受けることができないのではないか?と思うかもしれません。バーチャルオフィスの住所を利用して開設された法人口座が犯罪で利用されたこともあり、口座開設することが全くできないと思われがちです。
バーチャルオフィスだからといって、必ずしも開設できない、融資が受けられないということはありません。審査の基準になることもありますが、大切なのは実績があるか、事業のプランがはっきりしているかどうかが大切です。
また、バーチャルオフィスがいけないわけではありませんが、場所によっては過去に問題が合った場合、審査に通らない可能性もあります。利用前に必ず、何か問題が起こっていないか?(過去に犯罪に使われていないか)などを確認するようにしましょう。
社会保険に入れるのか?
バーチャルオフィスであっても、社会保険に入ることは可能です。ただし、会社法で帳簿や資金台帳などの必要書類をオフィスに保管しなければなりません。そのため、バーチャルオフィスの書類保管サービスを利用したり、社会保険担当者に説明したりなどといった作業も必要になります。また、バーチャルオフィスの申込書などの書類も必要になることがあるでしょう。
バーチャルオフィスを利用する前に確認しておきたいこと
バーチャルオフィスを利用する前(契約前)にいくつか確認しておきたいことがあります。
マイナスイメージがないか
上記でもご紹介した通り、過去に犯罪などで利用されていると契約者に落ち度はなくても口座開設ができない可能性があります。また、過去に犯罪履歴のあるオフィスを利用しているということで取引がうまくいかないこともあるかもしれません。
過去の出来事で、利用者に落ち度はなくても、不利になってしまうことが考えられます。事前に、マイナスイメージがないか確認しておきましょう。
サービス内容が充実しているか
サービス内容は、バーチャルオフィスを展開している会社によって異なります。サービス・オプション内容が充実しているか、利用したいサービスがあるかなど、事前に確認しておくことをおすすめします。
利用することが少なくても「アクセスしやすいか」確認する
バーチャルオフィスのように、利用する機会が少ない場合、アクセスのしやすさは、重視しなくてもいいのでは?と思うかもしれません。
バーチャルオフィスの会議室を利用してお客さまと打ち合わせをすることもあるかもしれません。その場合、駅からあまりにも離れてしまっていると不便に感じます。
頻繁に利用しなくても、バーチャルオフィスに出向ことも考えられますので、利便性も重視することをおすすめします。
外観・内装の確認
都内の一等地=きれいなオフィスビル・内装とは限りません。良い場所にあっても、外観や・内装がみずぼらしいこともあります。自分のイメージと違った…ということがないように、外観・内装も事前に確認しておくようにしましょう。
まとめ
今回は、バーチャルオフィスのメリット・デメリットをご紹介しました。
バーチャルオフィスとは、仮想のオフィスで住所や電話番号をレンタルできるサービスです。オフィスを必要としないフリーランスの方や、地方の小規模事業者の方などが多く利用しています。
最近では、テレワーク(特に在宅勤務)が普及しています。その影響から、今後はオフィスを縮小させるためにバーチャルオフィスを利用する企業の方が増えてくるかもしれません。
オフィスの縮小化のためには、バーチャルオフィスがおすすめです。
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