ハイブリッド勤務とは?ハイブリッド勤務のメリットとデメリット
2021/08/02 働き方改革感染症予防として、オフィスの人口密度を減らすために、自宅でのテレワークが普及しました。感染症が収まったあとも、柔軟な働き方としてテレワークでの働き方が取り入れられていくことでしょう。
しかし、完全にテレワークを導入することが難しいケースも。そこで、現在は多くの企業がハイブリッド勤務を採用。そのため、ここ最近ハイブリッド勤務という言葉をよく聞くかもしれません。
この記事では、ハイブリッド勤務とはどのような働き方なのか?メリットやデメリットはあるのか?ここをピックアップしてご紹介していきます。
ハイブリッド勤務とは?
ハイブリッド勤務とは、複数の方法という意味のハイブリッドと勤務をかけ合わせた造語です。ハイブリッド勤務は、テレワークと出社を組み合わせて働くなどといった、複数の勤務方法を組み合わせた働き方を表しています。
ハイブリッドワークやハイブリッド・リモートワークと呼ばれることもあり、新しい働き方として注目されています。
ハイブリッド勤務はさまざまな働き方に対応
ハイブリッド勤務を取り入れている企業は、どのように取り入れているのでしょうか。ここでは、勤務形態の例をご紹介します。
【ハイブリッド勤務の導入例】
・週に3日はテレワークで、残りの2日はオフィスに出社
・第3火曜だけ出社、その他はテレワーク
・午前中は出社で午後はテレワーク など
あくまでも例ですが、仕事内容やスケジュールなどによっては出社日を指定するのも1つの手段です。ハイブリッド勤務は、このようにテレワークとオフィス出社を組み合わせて、さまざまな働き方に対応することができます。
企業の導入事例
さまざまな勤務形態が組めるハイブリッド勤務。ここでは、ハイブリッド勤務を実際に導入している企業の事例・アイディアをご紹介します。
【教育業界の事例】
教育サービスを提供している大手企業では、生産性の向上を目的として2017年から在宅勤務を導入しました。その後、2020年10月に出社率を5割に削減するため、出社と在宅勤務制度のハイブリッド勤務を採用。出社形態に合わせた独自の勤怠共有ツールを導入し、社内制度を整えています。
【IT企業の事例】
あるIT企業では、週に3回以上オフィス出社をする働き方・週に2回オフィス出社する働き方・在宅勤務やシェアオフィスで働く方法の3つを社員が選択できるシステムを採用。在宅勤務を選択しても、研修や福利厚生などが受けられるように社内の制度が整えられています。
ハイブリッド勤務が取り入れられるようになった背景
テレワークの導入が進んだことにより取り入れられハイブリッド勤務。ではどうして取り入れられるようになったのでしょうか。その背景を解説していきます。
オフィスの密を避けるため
まずは、オフィスの人口密度を減らす目的があります。近年、感染症予防対策として、オフィスへの出社人数を削減するように呼びかけられています。
ハイブリッド勤務のように出社も行う場合、オフィスの密は抑えられるのか?と思うかもしれません。
オフィスへの出社を少しでも減らすために、テレワークと出社する人をローテーションで組んでいる企業もあります。
テレワークとオフィス出社を組み合わせることで、オフィスで働く人数を減らし、密を避けることができます。ハイブリッド勤務は、感染症予防対策にもなるのです。
完全テレワークでは難しいことも
実際にテレワークを導入してみると、業務上オフィス出社も定期的に必要だったというケースもあったのではないでしょうか。完全テレワークではなく、月に数回または週に何回か出社した方が良いと感じている方も多いはずです。
テレワークにはテレワークの良さがあり、オフィス出社にもさまざまなメリットがあります。
そこで、出社とテレワークをうまく組み合わせて働くハイブリッド勤務が取り入れられるようになったのです。
ハイブリッド勤務のメリットとは?
出社とテレワークを組み合わせた働き方はさまざまなメリットがあります。では、ハイブリッド勤務を取り入れるメリットは、具体的にどんなことが挙げられるのでしょうか。
【ハイブリッド勤務のメリット1】柔軟な働き方に対応できる
感染症予防対策として導入されはじめたテレワークですが、役立つのは感染症予防対策だけではありません。台風や大雨で出勤しにくい日にも、柔軟にテレワークへ切り替えができます。
また、育児や介護など家庭の事情、社員の事情などにより、出社とテレワークを組み合わせて働きたいという社員もいるでしょう。そういった方々への柔軟な対応ができるのが、このハイブリッド勤務のメリットでもあります。
【ハイブリッド勤務のメリット2】人材の確保がしやすくなる
育児や介護、その他の事情により、柔軟に働ける場所を探している方が多くいます。また、ワークライフバランスを重要視し、自己実現ができる企業が止められています。
ハイブリッド勤務は、柔軟な働き方となるため、多くのニーズがあります。人材の幅も広がるため、人材確保につながると考えられています。
【ハイブリッド勤務のメリット3】生産性が高まる
ある業務はテレワークの方がはかどり、別の業務はオフィス出社の方が、生産性が高いという場合もあるでしょう。この場合、ハイブリッド勤務を取り入れることで生産性が高まる可能性があります。社員が柔軟的に選択できることで、生産性を高めることができるということです。
【ハイブリッド勤務のメリット4】オフィスの縮小化につながる
出社する人の数が減れば、オフィスの縮小化につなげることができます。これまで、出社する人の人数が多かった企業がテレワークを導入した場合、オフィスのスペースにゆとりができるはずです。オフィスは広ければ広いほど家賃がかかるため、使っていないスペースを縮小化させることで、固定費の削減につながるでしょう。
【ハイブリッド勤務のメリット5】テレワークと出社の良さを活かせる
テレワークのメリットは、通勤時間が減ることや1人で仕事ができるので集中しやすい環境になるということです。事務作業などは1人の方がやりやすいという方もいます。1人で集中したいときは、テレワークを選択できるというわけです。
コミュニケーションを密に取れたり、アイディアが浮かんだりするのは、オフィス出社の方が良いといえます。会議が必要だったり、企画のアイディアを考えたいときは、オフィス出社を選ぶといった、それぞれの良さを活かすことができるのはハイブリッド勤務のメリットです。
ハイブリッド勤務と取り入れることで起こるデメリット
テレワークとオフィス出社を組み合わせたハイブリッド勤務。メリットもありますが、課題があるのも事実です。ここでは、ハイブリッド勤務のデメリットと解決につながるポイントをご紹介します。
管理が難しい
テレワークをしている人、オフィス出社をしている人、それぞれ把握する必要があります。働く側からするとメリットが大きいですが、管理する側からすると複雑で管理がしにくいと感じる方が多いでしょう。
そこで、管理にはツールの活用がおすすめです。カレンダーアプリや、スプレッドシートやエクセルなどで個人のスケジュールを共有する方法があります。オフィスには、座席ツールがあると誰がオフィスにいて、どこにいるのかを把握しやすくなるでしょう。
コミュニケーションが取りにくい
ハイブリッド勤務は、勤務形態がバラバラになることもあるため、部署やグループでのコミュニケーションは基本的にWEB会議ツールやチャットでのやり取りが多くなります。
ツールの活用は問題ありませんが、直接やり取りしたい場合は、出社を合わせる必要があります。そのため、チーム全員での出社日を決めるなどといった対応が必要です。
通勤時の荷物が多くなる
社員側のデメリットとして、通勤時の荷物が多くなることが挙げられます。テレワークとの併用で行うため、ノートパソコンを持ち運びます。他にもマウスを持参したり、書類を必要となると、荷物が多くなってしまうことも。
ハイブリッドワークを行う社員のバッグについて、こちらの記事で紹介しています!
ハイブリッド勤務の成功ポイント
ハイブリッド勤務を成功させるために抑えておきたいポイントをご紹介します。
環境の整備
ハイブリッド勤務は、社員が働きやすく、そして業務を進めやすいように作られた勤務方法です。そのため、出社しても在宅勤務でも働きやすい環境を構築する必要があります。
例えば、コミュニケーションツールや、情報共有ツール、勤怠ツールなどのシステムが必要になるでしょう。効率良く働くためには何が必要なのかを把握しておく必要があります。
他にも、セキュリティ対策の強化も必要でしょう。
社内ルールの設定
出社する人もいれば、在宅勤務で働く人と勤務形態が異なる社員が多くなります。
そのため、出社日を設定するのか、情報共有はどのように行うのかなど、社内ルールを設定しておきましょう。
特にチームで働いている場合は、「報告・連絡・相談」が必要になることも。直接、報・連・相ができなくても、ツールを使っていつでも連絡が取れるようなシステムづくりをしておくと安心です。
もちろん、コミュニケーションツールの活用も必要ですが、タスクツールやチェック機能も併せて使用することで、作業の漏れ・連絡漏れなどのトラブルが減り、安心です。
他にも、業務報告を義務付けや、パスワードの管理は徹底するといったセキュリティについてのルールなども決めておくと良いでしょう。
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まとめ
今回は、最近注目されているハイブリッド勤務についてご紹介しました。
ハイブリッド勤務は、オフィス出社とテレワークを組み合わせた働き方のことを指します。完全テレワークの導入は難しいと考えていた担当者の方も、ハイブリッド勤務であれば導入しやすいのではないでしょうか。ルールなどを設定し、1人でも多くの方が働きやすい環境を作りましょう。
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