テレワークが定着した企業ってどんな企業?事例も一緒にご紹介!
2021/03/15 テレワーク新型コロナウイルス感染症の影響で、テレワークを実施中もしくは、テレワークを実施していた企業もいるでしょう。
しかし、定着せずに終わってしまった、終わってしまいそう…と感じている企業も多いのではないでしょうか。アフターコロナ後も導入していきたいと思っている企業も多いはずです。
そこで今回は、テレワークが定着した企業の特徴や事例についてご紹介します。
働き方改革やBCP対策として活用される「テレワーク」
テレワークは、働く場所に限定されずに働くことができます。自宅や外部のワークスペースなどで働けるため、通勤時間に拘束されることがありません。一緒に、フレックスタイム制を導入すれば、働き方の選択がさらに増えます。その影響もあり、これまでは働きにくいと感じていた子育てをする方や介護をする方も働きやすくなるといわれていて、人材不足を補うとされています。
また、地震や台風による震災で出社できないとなったときや、感染症の流行によりオフィスで働くことが難しくなったときもテレワークにより事業継続を目指せます。
このように、働き方改革やBCP対策を手助けしてくれるテレワーク。2020年に新型コロナウイルスが世界的に流行したことにより、より普及した働き方です。
2020年の緊急事態宣言時は、東京都のおよそ半数の企業がテレワークを導入。
しかし、定着しなかった企業も多くあります。緊急で導入したこともあり、うまくいかないと感じる企業も多かったようです。多様な働き方が求められる現代ですから、この先、定着するように促したい企業もあるはずです。
そこで定着しなかった原因を解決し、フレキシブルな働き方が導入できるように整備していきましょう。
テレワークが定着しない原因とは
まずは、テレワークの定着を阻む原因として挙げられるものを解説していきます。
テレワークに意欲的ではない
テレワークは、従来の働き方とは異なります。オフィスに出社して他の社員と顔を合わせて働いてきましたから、すぐに取り入れることや慣れることが難しいかもしれません。
また、管理者はどのように評価すればいいのかが判断しにくく、社員もきちんと評価されているのか判断しにくくなります。きちんとした評価ができなければ、働く意欲につながりにくいと考えられます。
他にも、会社のシステムがテレワークに対応できていないといった理由から、意欲的に考えられないこともあるでしょう。
社員の管理やコミュニケーションが難しいと感じている
オフィスに出社するということは、社員の出退勤を目視できますし、すぐに話しかけることもできます。テレワークになると、出社することによりできていたことが難しくなります。
コミュニケーションが取りにくい、管理しにくいとなると、テレワークがやりにくく感じてしまう方も。
ITリテラシー教育・ツールの不足
テレワークの定着が難しい理由として、テレワークをするためのスキルが不足していることも影響しているかもしれません。
もともと、テレワークでも活用できるツールを利用していた場合は、スムーズに移行できるでしょう。しかし、テレワークの導入に合わせて、ツールも導入した場合は、使い慣れるまでに時間が必要です。
また、使用する端末についてもノートパソコンを配布した場合、パソコンの使い方から慣れる必要があります。
セキュリティ対策についても講じる必要があるため、テレワークをはじめて実施する企業は、スムーズにいかなかったことも多いのではないでしょうか。
社内制度が整備されていない
社内制度がオフィス出社向けで整備されている場合、テレワークに適用できない可能性があります。例えば、書類の決裁をするために押印が必要としている場合、システム上で対応していなければ、テレワークでは対応できません。
テレワークが定着している企業の特徴
テレワークが定着しにくい要因として「環境が整備されていない」ということが挙げられます。実際に定着している企業では、テレワークをする人や出社している人が働きやすい環境づくりがされています。これは、テレワークが定着している企業の特徴ともいえます。
ここでは、実際に行われている環境づくりについて詳しくご紹介します。
テレワークに合った評価制度の導入
テレワークを導入した場合は、出社する人たちと大差がないような評価制度の導入が必要です。テレワークを定着させている企業では、評価制度を見直していることも多く、従業員の不安も払拭しているという特徴があります。業種によって難しい部分もありますが、テレワークでは成果主義を採用して、対応していることもあります。
社内制度の見直しをしている
オフィスではできても、テレワークではできないこともあります。そのため、社内制度はオフィス前提であるものから、テレワークでも適用できる内容に修正する必要があります。
例えば、タイムカードによる出退勤の確認、上長の印鑑を必要とする承認フローなど、これらはオフィスで直接行う作業です。
そのため、承認までのフローをシステム化させたり、必要経費についての支給、労災の適用範囲などの決定を行っている企業が多くあります。
業務については、分担が曖昧になっている場合は、きっちりと決めるのも1つです。曖昧になっていると、各自のワークバランスがバラバラになってしまうことも。例えば、業務が多く、オーバーワークになってしまったり、逆に手が空いて暇になってしまうことも考えられます。平等に業務を振り分け、早く担当業務が終わった方は誰かの作業を手伝うなどして対応できるようにしておきましょう。そのためには、業務を事細かく可視化させることをおすすめします。
ツールを活用している
テレワークの定着に成功している企業は、社内制度の適用やテレワークを快適に行うために、ツールを活用しています。
ビデオ会議ツールやビジネスチャットなどテレワークで活躍するツールの導入はもちろん、活用していく必要があります。
ツールは、製品によってさまざまな特徴があります。そのため、社内ルールや業務内容に合ったサービスの利用がおすすめです。
コミュニケーションの工夫
テレワークを定着している企業では、コミュニケーションを工夫している企業が多いです。例えば、Web会議ツールを通して雑談を含んだ朝礼を行う、リモートランチの時間を設けるなどといった工夫をしています。雑談からいろんなアイデアが出たりする場合もあります。モチベーションの向上にもつながるため、雑談ができる機会を提供できるようにすると良いでしょう。
また、緊急時はビジネスチャットではなく社員のスマホに電話するといった連絡手段のルールを明確にしている企業もあります。
管理職からテレワークをはじめてみる
管理職からテレワークを導入し、成功している企業もあります。管理職は、書類のチェックや、承認などテレワークに向いている業務内容が多いケースも。
また、管理職からテレワークを実施することで、部下にもテレワークに対する働き方への理解が広がっていきます。管理職がテレワークの良さを熟知することで、部下もテレワークに抵抗がなくなります。テレワーク中、部下がわからないことがあっても管理職の方が教えることができるというメリットもあります。
社員がテレワークに意欲的ではない場合は、まずは管理職から積極的に導入してみるのはいかがでしょうか。
テレワークの定着に成功した企業の事例
テレワークが定着している企業は、どのようなことを実施しているのでしょうか。ここでは、テレワークの定着に成功した企業の事例をご紹介します。
システム会社の事例
あるシステム会社では、ワークライフバランスの向上やダイバーシティの促進などを目的としてテレワークを導入しました。従業員が7000人を超える大企業なので、導入と定着させるために、促進委員会を設立。テレワーク手当の支給や、テレワーカーに向けた社内報などを発信し、テレワークの導入によりさまざまな工夫をしています。
テレワークが定着したことにより、ワークライフバランスの向上を実感している社員が9割にも上り、生産性の向上も感じている方が多いようです。また、育休から復職した社員も9割いて、テレワークでも働きやすい環境づくりをしていることがわかります。
大手食品製造会社の事例
大手食品製造会社では、サマータイム制の導入や一部の業種でモバイルワークの導入、ダイバーシティ促進委員会の発足など、働き方改革を積極的に実施。そこからさらに段階を踏んで、在宅勤務を拡大していきました。常に半数の内勤者がテレワークを実施しています。テレワークを実施している社員の8割が業務効率の向上を感じています。
グループウェア開発を行う企業の事例
あるグループウェア開発を行っている企業では、高い離職率から、働き方改革を促進させるためにテレワークをいち早く導入しました。長年培ってきたテレワークの経験を生かして、コロナ禍でもスムーズに運用しています。
例えば、1on1ミーティングや雑談をする時間を設け、コミュニケーション不足の解消に努めています。
スケジュールの共有できるようにしたり、ルールを簡潔化させたりして、社員がテレワークをしやすい環境づくりを実施しています。
長い時間、テレワーク環境を構築したことにより、社員は働き方を選べるようになり、離職率も大幅に下がったという実績があるそうです。
まとめ
今回は、テレワークが定着した企業の特徴や事例についてご紹介しました。
テレワークを定着させるには、環境づくりがとても大切です。評価制度の見直しや、ルールの制定、新たなコミュニケーションの作成などが必要となります。また、テレワークを導入している社員からアンケートをとるのもおすすめです。良かった点や気になる点など意見を集めて、改善していくことで定着しやすくなるでしょう。
これからも、テレワークでの働き方に注目されていきます。一般的な働き方にもなりつつあるため、定着できるように進めていくことをおすすめします。
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