ワークフローはシステムで効率化させよう。おすすめのツール4選

2021/05/24 業務効率化

業務の一連の流れを意味するワークフロー。主に申請・承認・決裁が行われる業務のことを指します。これらの業務は、紙による書類での提出が一般的でした。

しかし、2020年にオフィスから離れて働くテレワークが普及したことにより紙での申請が難しい状況になっています。

そこで今回は、テレワーク下でもワークフローを進めることができるシステムをご紹介します。

ワークフローはシステムツールで管理できる?

ワークフローはシステムツールで管理できる?

ワークフローは、システムツールにより管理することが可能です。コンピューターに組み入れたものをワークフローシステムとも呼ばれています。このシステムツールを使うことで、あらかじめ設定されている承認者に自動でフローがまわることで、オンライン上で決裁することができます。コンピューターで管理するからこそのメリットもあり、多くの企業で取り入れられるようになってきています。

ワークフローシステムでできること

ワークフローシステムでできること

ワークフローシステムでどのようなことができるのか、見ていきましょう。

申請書の作成から承認までを電子化

・申請書の作成
・申請
・申請内容の確認・承認

申請の書類ごとに申請者や承認者の指定をすることが可能です。承認者が承認・差し戻し・却下など、こまかくステータスを設定することができます。

システムを使うことで、インターネットがつながれば、どこでも申請や承認が可能に。また、システムの検索機能を利用することで、書類を探すのも楽になります。

電子化できる手続き

・利用許可書(ソフトウェアの許可、ノートパソコンの社外持ち出し申請など)
・経費精算(交通費、出張申請など)
・労務管理(休暇申請、休日出勤申請、残業申請など)
・営業活用(見積書、契約書締結申請など)
・セミナーや研修の参加申請など

法律上、原本(紙)が必要な書類もあります。事前に確認しておきましょう。

ワークフローを紙で運用・管理するデメリット

ワークフローを紙で運用・管理するデメリット

ワークフローを紙で運用・管理するには、さまざまなデメリットがあります。ここでは、紙でワークフローを運用・管理する際に生じるデメリットをご紹介します。

書類作成に時間がかかる

書類ごとのルールに則り、申請書を作成していきます。場合によっては、手書きが必要な書類もあるでしょう。印刷や手書きをしていると、まず申請書を作成するという段階で時間がかかってしまうことが想定されます。

処理手順が複雑で業務の負担になる

書類作成をしたあとは、申請・承認作業に入ります。このときに、記入チェックや確認、上長によるサインが必要になることも。また、郵送が必要なケースもあり、手間がかかります。

書類の場合は、こうして処理手順が複雑になってしまうため、承認や決裁作業が中心になってしまい他の作業ができない恐れもあります。

書類の保管場所に困る

書類は一定期間保管しておかなければなりません。紙の場合は、スペースが必要になります。申請書類が多くなればなるほど、保管場所に困ってしまいます。

ワークフローをシステムで運用・管理するメリット

ワークフローをシステムで運用・管理するメリット

ワークフローを紙で運用・管理することは、決裁までに時間がかかってしまうなどのデメリットがあります。システムで運用することは、それらのデメリットをサポートしてくれます。ここでは、ワークフローをシステムで運用・管理するメリットについてご紹介します。

業務効率化

書類を用意したり郵送や手渡しで渡したりする手間がなくなるため、業務の効率化を図ることが可能です。記入内容もシステムで自動チェックができるため、入力不備などのトラブルの削減にもつながります。スムーズに申請ができるようになるため、ワークフローにかかる時間を削減し、業務の負担を減らしてくれるのです。

ペーパーレス化の実現

電子化することで、紙が減ります。ペーパーレス化が進むため、書類を保管しておくスペースが不要になります。また、申請書はシステムで一元管理できるようになることで、検索も簡易的に。過去の申請書をチェックするときも、検索欄から検索するだけでOK。紛失や行き違いによるトラブルも防ぐことができます。

働き方改革の促進

テレワークであっても、申請や承認のために出社するということもあるでしょう。ワークフローシステムを利用して電子化することで、どこでも申請や承認が可能に。働き方の多様性に合わせることができます。

ワークフローシステムの選び方のポイント

選び方1.自社にあったサービスか確認する

ワークフローを紙からシステムに移行させる場合、大切になるのが現状を把握することです。現状は、どのように運用・管理をしていて課題はどんなことなのかを把握しましょう。状況や課題を把握することで、システム導入の目的や目標を見つけやすくなります。

そして、選び方として大切になるのが、自社にあったサービスかどうかを確認することです。

選び方2.フォーマットの確認

現在、申請書や稟議書のフォーマットが決まっている企業もあるでしょう。ワークフローシステムの中には、Excelで作られたフォーマットを変更してそのまま使えるシステムもあります。ワークフローシステムで、カスタマイズし自社に合った帳票を作成することも可能です。

申請や承認が行いやすいように、フォーマットは自社にあったものを選べるようにしておきましょう。

選び方3.利用中のシステムとの連携が可能かどうか

すでに会計システムや、販売管理システムなどを使っている場合は、連携できるシステムであるとさらに業務効率化を図ることができます。データを共有することにより、入力ミスなどによるトラブルを防ぐことも可能です。

業務効率はどのくらい良くなるの?ワークフローシステムの導入事例

申請や承認、決裁をすべて電子化させることは不安に思うかもしれません。そこでここでは、ワークフローシステムを導入して電子化させた企業の事例をご紹介します。

【事例1】決裁書を電子化して脱ハンコに成功した企業

ワークフローシステムを導入し、紙の決裁書類をすべて電子化した企業があります。この企業は、稟議書を含む決裁書類のペーパーレス化を目的としてワークフローシステムを導入しました。決裁スピードが向上され、これまで決裁が終了するまでにかかっていた時間の3分の1まで削減。出先でも承認作業ができるため、利便性を感じている社員が多いそうです。

また、月に3000枚以上のペーパーレスを実現されたそうです。

【事例2】申請から承認までにかかる時間を大幅に削減できた大手企業

食品関連の大手企業での導入事例です。もともとは、紙での運用が根付いていて、稟議書も印刷し社内便での郵送が基本だったそうです。送られてきた稟議書は、経理で受領押印をしてから申請内容を転記し、各承認者に渡していました。このように申請から承認まで時間がかかることに課題を感じ、システムの導入を決定。社員に説明会を開き、試験的に導入していきました。慣れてきたところで、さまざまなワークフローに活用。その結果、申請から承認までの時間が大幅に削減。申請書類の見直すきっかけとなり、内部統制が強化されたそうです。

おすすめのワークフローシステム4選

どのようなワークフローシステムがあるのか?気になる方も多いでしょう。最後におすすめのワークフローシステムを4つご紹介します。

※2021年4月時点の情報です。内容が変更されている場合もありますので、料金やサービス内容は各サイトよりご確認ください。

1.ジョブカンワークフロー

ジョブカンフローは、マルチデバイスに対応しているワークフローシステムです。シンプルな作りになっているため、スマートフォンからの確認や承認も楽にできます。

【特徴】 【料金】
・申請書をいくらでも作成できる
・入力項目を設定できるのでさまざまな申請に対応可能
・スマートフォンからも申請・承認ができる
・クラウド上での申請管理をするため、どこでも対応が可能
月額300円から
初期費用・サポート費用:0円

.楽々WorkflowII

簡易的なものから、本格的なものまで、さまざまなワークフローに対応しています。多言語に対応しているので、海外に支社を構える企業でも利用可能です。

【特徴】 【料金】
・ブラウザから申請書の作成・承認が可能
・スマートフォンからのアクセスもできる
・多言語に対応している(日本語・英語・中国語)
・オンプレミス版とクラウド版がある
オンプレミス版:要問合せ
クラウド版:初期費用5万円、月額基本料金1万円、1ユーザーあたり500円/月

3.jinjerワークフロー

勤怠管理システムや、労務システムなどを提供しているjinjerのワークフローシステムです。入社申請や異動申請、退社申請の機能がそなわっています。申請フォームは自由に作成ができ、カスタマイズすることもできます。

【特徴】 【料金】
・申請種別ごとにフォームの作成が可能
・レイアウトのカスタマイズが可能
・申請書は必要に応じてPDFデータで出力ができ、印刷も可能
・jinjerシリーズ(勤怠管理・労務など)との連携可能
月額300円~

4.X-point cloud

クラウドサービスのワークフローシステムです。専用サーバーが不要なため、すぐに利用開始できます。X-point cloudは、発注依頼や日報などのワークフローに対応しています。ワンクリックで承認することが可能で、スピード感のある決裁を実現してくれます。

【特徴】 【料金】
・紙帳票をイメージした仕様
・ワンクリックで承認が可能
・スマートフォンからの利用もできる
・クラウドサービスのため、専用サーバーが不要
月額500円~

まとめ

今回は、ワークフローシステムについてご紹介しました。

ワークフローは紙での運用・管理は、多様な働き方を求められる現代では、デメリットが多いのが現状です。システムで運用することにより、テレワークでもワークフローを進めることができます。それだけではなく、申請から承認までの時間が圧倒的に短縮され、業務効率化につながります。業務を効率化させるには、とても重要なサービスだといえるでしょう。