Microsoft 365 (旧Office 365)でPowerShellを活用する場面は?機能紹介
2024/10/21 Microsoft 365PowerShellは、コマンドプロンプトの進化版と言われています。
どのような機能を持っているのか、また同じMicrosoft社の製品である Microsoft 365 (旧Office 365)でPowerShellを活用するのはどうすれば良いかを解説します。
PowerShellとは
PowerShellという言葉を聞き慣れない人も多いかもしれません。まずは、PowerShellがどのようなものか、またMicrosoft 365(旧Office 365)との関連性についても触れていきましょう。
コマンドプロンプトの進化版
コマンドプロンプトは、PCに直接命令を打ち込むためのCUIです。コマンドプロンプトはかなり古い時代から利用されてきましたが、現在の進化したOSを基準にすると、さすがに様々な面で機能不足と言わざるを得ません。
そこで新たに登場したのがPowerShellです。コマンドプロンプトから改良が進んだPowerShellは、いわばコマンドプロンプトの進化版と言っても良いでしょう。
Microsoft 365(旧Office 365)を管理できる
Microsoft 365(旧Office 365)は、通常は『Microsoft 365(旧Office 365)管理センター』を利用して行いますが、PowerShellでも管理が可能です。
ユーザーアカウントとライセンスの管理や、Microsoft 365(旧Office 365)と提携して利用できる『Exchange』『Skype for business online』『SharePoint online』といったサービスの管理も可能になります。
さらに、PowerShellを利用することによるメリットもあります。詳しくは次で見ていきましょう。
管理センターより高度な操作が可能
PowerShellは元々、Microsoft 365(旧Office 365)の機能を強化することを前提に設計されています。
そのため、PowerShellを利用することで、一括操作の実行、データのフィルター処理、複数のサーバー製品の管理など、管理センターよりも高度な操作が可能です。
さらにMicrosoft 365(旧Office 365)の管理センターでは表示されない追加情報が確認できるようになるといった操作も、PowerShellによって行うことができます。
PowerShellの利用例
それでは実際のPowerShellによって、の利用例を見てみましょう。Microsoft 365(旧Office 365)で実行できる指示についてご紹介します。
ユーザー一覧の表示やライセンス付与
Microsoft 365(旧Office 365)をビジネス利用する場合、数百人単位のユーザーを管理することが想定されます。
そういった場合にはその全てのユーザーを管理していかなければなりません。入退職によってライセンスの付与や削除を行うのはなかなか大変です。
PowerShellを利用すれば、ユーザー一覧の表示やライセンス付与が行えるようになります。
Graph モジュールの Azure Active Directory PowerShellを使用することで、ライセンス管理が楽になるのでぜひ利用してみてください。
ユーザーに割り当てられたライセンスを確認
割り当てられているライセンスは、ユーザーによって異なる場合があります。ユーザーがMicrosoft 365(旧Office 365)の、どのサービスへのアクセス権があるのかなど、ユーザに割り当てられたライセンスの確認も、PowerShellを利用すれば可能です。
また、これによってユーザーがアクセスできるにもかかわらず利用していないサービスの確認もできるようです。PowerShellを活用して、ライセンスを有効に使うよう指示を出すことができます。
メールの送信
“Send-MailMessage”コマンドレットを利用することで、PowerShellからメールの返信を行うことができます。
宛先の指定や内容の記入など、通常のメールサーバーとほぼ変わらない機能が利用できるようです。
送信先のアドレスを確認することで、メールの受信もできます。何らかの理由でメールサーバーが起動できない時などに使ってみると良いかもしれません。
Microsoft 365がテレワークに向いている4つの理由
テレワークのようにオフィスから離れて仕事をすると、チーム内のコミュケーション不足や、セキュリティの不安などの課題があります。実はMicrosoft 365ではそれらの課題を解決してくれる事はご存知ですか?
Microsoft 365が持つテレワーク実施時に絶大な効果を発揮する機能を紹介させて頂きます。
コミュニケーションツール「Teams」がそなわっている
Microsoft 365には、コミュニケーションツールであるTeamsが付属しています。
Teamsは、社内でのコミュニケーションを活性化するためのビジネスチャットはもちろん、Web会議も可能です。社内でのちょっとしたやり取りから、ミーティングまでオンラインでできます。
高度なセキュリティ機能
Microsoft 365には、マルウェア対策機能、資格情報の保護、行動分析に基づく脅威の検知、ファイル・メールの閲覧や操作を保護する情報漏えい対策機能など、高度なセキュリティがそなわっています。また、常に最新状態で利用できるため、安心してオフィス外でも利用できます。
ファイルやデータの共有が楽に
Microsoft 365には、オンラインストレージサービスのOneDriveやSharePointを利用してすぐに情報共有ができます。Officeドキュメントで作成した資料をすぐにチームに共有できますし、共同で編集することも可能です。オンラインストレージは容量も大きいので、大量のデータも格納できます。
複数のデバイスで利用できる
Microsoft 365はビジネス版の場合、1ライセンスにつき、パソコン5台・スマートフォン5台・タブレット5台までインストールすることが可能です。スマートフォンやタブレットを利用して資料を確認したいときにも、利用することができます。
テレワークが導入されたことにより、デスクトップパソコンからノートパソコンを利用する場合もスムーズに移行することが可能です。
まずはテレワーク導入チェックリストをご活用ください!
今回ご紹介したMicrosoft365以外にもどんなツールを導入すべきなのか?何が必要なのか?自社にあったツールや重要なポイントをセルフチェックできるチェックリストをご用意しました。
ぜひ、テレワーク導入を検討している際にはテレワーク導入チェックリストをご活用頂きまして最新のツールや導入の失敗を回避する知識をつけて頂ければ幸いです。
PowerShellを利用する上での注意点は?
PowerShellを利用する上で、少々注意が必要な点について解説していきます。操作上、次の事項を覚えておきましょう。
多要素認証のMicrosoft 365(旧Office 365)に接続
Microsoft 365(旧Office 365)では、セキュリティをより厳重にするために多要素認証が行えます。
多要素認証が有効になっていると、PowerShellでの接続にも特別な手順が発生する事を覚えておいてください。
『Microsoft Online Services サインイン アシスタント』という別のツールが必要になります。
必要に応じて実行ポリシーを変更
PowerShellでのスクリプトの実行は、デフォルトの設定だとセキュリティ上の理由で禁止になっており、『このシステムではスクリプトの実行が無効になっているため実行できません』といったエラーを吐き出します。
そこで、PowerShellを利用した操作を行う前に、必要性に応じて実行ポリシーを変更しておきましょう。
セキュリティの観点から実行ポリシーの変更は、利用するものだけを変更することが重要です。
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まとめ
PowerShellは、コマンドプロンプトに変わる新たなCUIです。特にMicrosoft 365(旧Office 365)で活用すれば、管理センターよりも高度な操作が可能になります。
ライセンス管理をはじめとした様々な操作を、PowerShellを利用していくことで、Microsoft 365(旧Office 365)の管理自体をより高度な次元で行うことが可能です。
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