テレワークでの生産性向上のコツとは?テレワーク導入時に気をつけたいこと
2020/12/28 テレワークテレワークをすることにより生産性が向上するといわれています。しかし、テレワークを実施している人の中には、生産性が変わらないと感じる方や、むしろ落ちているように感じるという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、テレワークでの生産性のコツや気をつけたい点についてご紹介します。
テレワークが普及してきている
働き方改革によりさまざまな働き方が提唱されてきました。新しい働き方は、なかなか普及しづらい部分がありましたが、新型コロナウイルスの感染が全国に広がったことにより、一気にテレワーク(在宅勤務)の普及が一気に広まりました。
実際に、コロナ禍の影響でテレワークの導入を一気に進めた企業も多いと思います。また、さらなる感染拡大を防止するためにテレワークの導入を検討している企業も多いでしょう。
テレワークについて
テレワークについておさらいすると、tele(遠隔)とwork(働く)が一緒になった造語で離れた場所で働くという意味があります。テレワークは、自宅での勤務はもちろん、自宅から近いサテライトオフィスで働くことも当てはまります。
テレワークによって実際に生産性が向上するのか
テレワークによって生産性が向上する?
テレワークにより得られるメリットはさまざま。まず挙げられるのが、通勤時間の削減です。通勤時間がなくなるということは、感染症予防のために人と接する機会が減りますし、忙しい朝の時間を勉強時間にするなどの有効活用ができるようになります。
そして通勤時間削減の他にメリットとして挙げられるのが、「生産性の向上」です。これは、自宅や人の少ないサテライトオフィスで働くことで、自分の作業に集中できるとして生産性の向上につながると考えられています。
実際はどうなのか?
では、実際にテレワークを導入したことによって、生産性が上がっているのでしょうか。
ある調査では、在宅勤務により生産性が向上したと感じる人よりも低下したと感じている人の方がやや多かったという結果が出ています。生産性が変わらないという方も一定数いるため、実際には生産性の向上が難しいといえるかもしれません。
テレワークの生産性向上を妨げる原因がある?
テレワーク時の生産性向上を妨げるのには、原因があると考えられます。ここでは、その原因をいくつかご紹介していきます。
妨げる原因1.進捗状況が確認しにくい
まず、それぞれが別の場所で働くと仕事の進捗状況が確認しにくいと感じることもあります。オフィスであれば、チームですぐに進捗状況を確認できるので、手伝ったり手伝ってもらったりすることができます。しかし、テレワークの場合、状況が把握しにくく抱え込んでしまっても相談しにくいということもあるかもしれません。進捗状況が可視化されていないと、取り組んでいる仕事が把握しにくく結果として生産性の低下につながってしまうこともあるでしょう。
妨げる原因2.コミュニケーション不足
自宅で個々に仕事をするため、社内の人と気軽にコミュニケーションを取りづらくなってしまいます。そのため、トラブル対応時や相談したいときにも連絡しにくいというデメリットがあります。また、相談するにも時間を要することがあり、スムーズに相談できないと感じる方も。情報共有が難しいので、これまでだったら雑談で得ていた仕事に関する情報も交換ができなくなります。こうしたコミュニケーション不足が、生産性を低下させてしまうと考えられます。
妨げる原因3.環境が整っていない
生産性の向上を妨げる、一番の理由となっているかもしれません。オフィスでは、仕事がしやすいデスクやイスがそろっています。通信環境も安定していますし、直接コミュニケーションが取れるなどといった、仕事をする上では最適な環境です。
しかし、自宅で仕事をするとなると、仕事の環境が整っているとは限りません。ノートパソコンだけでは作業がしにくい、最適なデスクやイスではないため体を痛めるなどといったデメリットがあります。
とあるデータでは、デュアルモニターを用意することで1年間の労働時間の中で、56日分の時間が削除できたという結果もあります。仕事がやりやすい環境を作ることは、生産性にもつながるといえそうです。
テレワークでの生産性向上のコツとは?
テレワークの際、どのように生産性を向上していくべきなのでしょうか。ここでは、生産性の向上のコツをご紹介します。
生産性向上のコツ1.ツールを活用する
まずは、ツールを活用することが大事です。コミュケーションツールであればビジネスチャットを活用していきます。会議が必要であれば、オンライン会議ができるツールを導入すべきでしょう。社員の勤怠を管理するなら、離れた場所からでも出退勤を記録したり、休みの申請ができる勤怠管理システムの導入が必要です。
テレワークで活躍!ツールの種類
【ビジネスチャット】
チャット式になっているビジネス連絡ツールです。気軽にコミュニケーションが取れるため、テレワークの際にあると安心です。また、音声通話機能や、ビデオ通話機能がそなわっているため、社内でのミーティングや報告会などに利用することができます。テレワークの際の必至のツールです。
【勤怠管理システム】
出退勤はもちろん、休暇申請やアルバイトの方のシフト管理までできるシステムです。労務管理がそなわっているサービスもあるので、住所変更の申請や入社・退社の対応などができることも。テレワークでも労務管理や勤怠管理が容易に行えるようになる便利なシステムです。
【オンライン会議システム】
テレワークの普及が進んだことにより、注目を集めたzoomなどが当てはまります。ビジネスチャットでオンライン会議する場合、外部の方も同じビジネスチャットを利用していないと会議ができない場合も。外部の方との会議には向いていないこともあります。オンライン会議専用のシステムは、外部の方が登録をしていなくても利用できることが多いため、社外の方と会議する機会が多いなら導入をおすすめします。
生産性向上のコツ2.情報共有についてルールを決める
出勤時にはオンライン会議ツールを利用して朝礼をする、業務が終わったら報告するなどといった、情報共有についてルールを決めると良いでしょう。
業務を報告することで、そのときにフィードバックをしたり相談にのったりすることができます。報告時に、コミュニケーションを取ることができるため、コミュニケーションの場のきっかけになるでしょう。
情報共有のルールの具体例
【オンラインで朝礼を行う】
毎日同じ時間に朝礼を行うことで、コミュニケーションの場となります。始業前にメンバー同士で顔を合わせることでモチベーションアップにつながります。ツールの使い方が分からないときは、相談しあったりして情報共有したり、進捗状況を報告しあったりする場としても活用すると良いでしょう。
【業務報告の時間を設ける】
フレックスタイムにより朝の勤務時間が個々で異なる場合は、業務報告をする時間を設けたり、定期的にミーティングする時間を設けると良いでしょう。業務報告の時間を設けることで、情報共有がしやすくなります。
【出退勤の報告をする】
こちらもテレワークでフレックス制度を設ける場合、出退勤時間が別々なら、報告をチャットで行うのがおすすめです。出退勤が分かることで、いつ連絡すればいいのか、連絡が取りやすいのかなどが把握しやすくなります。
【少しの雑談も容認する】
テレワークをしている社員とそうでない社員がいる場合、密にコミュニケーションが取れていないように感じ、テレワークしている社員が孤独に感じてしまうことも。全員がテレワークをしていても、周りとのコミュニケーションが減ってしまうと孤独に感じてしまいます。
そのため、雑談することも容認することも大切です。雑談から仕事のアイデアが生まれることもありますし、社員にとって孤独を解消できることもあります。テレワークの際は特に雑談はとても大切だということが分かります。雑談しすぎて業務が進まなくなってしまう心配もあると思います。朝礼のときや昼休みなどに行うとルールを設けてもいいかもしれません。
生産性向上のコツ3.仕事環境を作る
自宅には、仕事をする上で最適なアイテムがない場合があります。長時間仕事をするため、負担を軽減できる機器などが必要です。
環境作りに必要なものを改めておさらい
【ネット環境・端末】
ネット環境が悪いと作業がスムーズに進まないことも。1つの作業に時間がかかってしまうこともあるため、安定したネット環境が必要です。また、ノートパソコンについても動作がスムーズに動くものでないと、作業を進めることができません。
【外付けモニター】
オフィスでは、モニターを利用して仕事をしている場合、ノートパソコンの作業では仕事がしづらいといったデメリットがあります。そこで外付けモニターを用意。ノートパソコンとつなげることで、いつものように作業することが可能です。
【デスク・イス】
ローテーブルやダイニングデーブルでは仕事がしにくいという方もいらっしゃるでしょう。床に座って仕事をするローテーブルであれば、腰に負担がかかってしまうことも。仕事がしやすいデスクとイスがあると体への負担が軽減されます。集中しやすい環境になるため、生産性につながると考えられます。
こうした環境作りが重要であることを社員に共有することが大切です。また、一律で補助金を出すなどしてサポートできると良いでしょう。
まとめ
今回は、テレワークでの生産性向上のコツについてご紹介しました。
いきなりテレワークをはじめると、慣れない環境に慣れることからはじまります。そのため、テレワークをはじめてすぐには生産性が向上したという実感は得にくいものです。
まずははじめたばかりでも生産性が維持できるように、そしてゆくゆくは生産性が向上するように、環境を整備したりルールを設けたりすることがとても重要だといえます。
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