Microsoft 365 (旧Office 365)の種類は?Microsoft 365導入から更新までのまとめ
2024/07/22 Microsoft 365
Microsoftが提供している Microsoft 365 (旧Office 365)には、さまざまなプランが存在します。
そのため、企業で利用する場合はどのプランを利用すれば良いのか?悩む方も多いかもしれません。また、Microsoft 365の導入方法で戸惑う方もいらっしゃるでしょう。
そこで記事では、Microsoft 365のプラン比較や導入・更新方法について解説します。
Microsoft 365(Office 365)について
まずは、Microsoft 365についておさらいしていきましょう。
Microsoft 365とは、クラウドタイプのOfficeのことで、サブスクリプション方式で提供されています。
Office 365からMicrosoft 365に名称を変更
Microsoft 365は、2020年4月にOffice 365からMicrosoft 365に名称を変更しました。そのため、Office 365は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
名称変更に合わせて、プラン名も一部変更されていますが、プラン内容に変更はありません。
Office 2019との違いについて
Microsoftが提供しているOfficeには、さまざまな種類があります。中でも、最新のOfficeであるOffice 2019は、Microsoft 365と違いはあるのでしょうか。
まず、Office 2019は買い切り型です。ソフトウェアを購入し、パソコンにインストールすることで、利用できます。
一方で、Microsoft 365はサブスクリプション型です。月額または年額支払うことで、すぐにOfficeをインストールできます。
Microsoft 365にはさまざまなメリットがある
買い切り型のOffice 2019は、一度購入してしまえば、ずっと利用することができます。Microsoft 365は、サブスクリプション型なので月額または年額を払い続ける必要があります。となると、長期間Officeを利用するなら、Microsoft 365では損をしてしまうのでは?と思ってしまうかもしれません。
Microsoft 365のメリットには、常に最新のOfficeが利用できるという点が挙げられます。Officeアプリは定期的に、最新バージョンをリリースします。買い切り型のOffice 2019は、ずっとOffice 2019しか利用できません。一方で、Microsoft 365は、Office 2019以降がリリースされればすぐに利用することが可能です。サポートも永久で買い換える必要がないので、長期間利用するのであればMicrosoft 365が適しているでしょう。
Microsoft 365(旧Office 365)の種類
Microsoft 365には一般企業向け、大企業向け、家庭(個人)向けがあります。
まずはそれぞれの特徴から見ていきましょう。
Microsoft 365(旧Office 365) Business
- Word、Excel、Power point、Outlook、One Note、Publisher、Accessが利用可能(Office 365 Business Essentialsを除く)
- 取得できるライセンス数は300まで(中小企業向けのプラン)
- パソコン5台、タブレット5台、スマートフォン5台で利用可能
- オンラインストレージはバックアップ/復元機能、稼働率9%保証が付くShare Point Onlineを1TB利用可能(Office 365 Businessを除く)
Microsoft 365(旧Office 365)Enterprise
- Word、Excel、Power point、Outlook、One Note、Publisher、Accessが利用可能(Office 365 E1を除く)
- ライセンス数は無限で作成可能(大企業向けプラン)
- パソコン5台、タブレット5台、スマートフォン5台で利用可能
- 稼働率9%保証、5層のセキュリティと監視によりデータを安全に保持することが可能
Microsoft 365 Personal(旧Office 365 Solo)
- Word、Excel、Power point、Outlook、One Note、Publisherが利用可能
- インストール台数は無制限(※ただし一度にサインインできるのは5台まで)
- 1TBのOne Driveを利用可能
- Skype無料通話60分を付帯
- 家庭(個人)向けプラン
このように、法人向けと個人向けではAccessの有無に加えて、利用端末の台数、オンラインストレージなどに違いがあります。
なお、Microsoft 365 Personal(旧Office 365 Solo)は家庭(個人)向けとされてはいるものの、法人でも利用自体は可能です。
Microsoft 365(旧Office 365)Businessのプランについて
Microsoft 365Businessは用途に応じたいくつかのプランが存在します。大まかな違いについて見ていきましょう。
Microsoft 365 Apps for business(旧Office 365 Business)
Microsoft 365 Apps for businessは、もっともベーシックな法人向けプランです。Microsoftが提供しているデスクトップ版Officeアプリケーションが全て使うことができます。
ただし、他のプランのような法人メール(メールホスティング)やグループウェア機能の利用には制限があります。
デスクトップ版のOfficeアプリケーションをサブスクリプションで使いたいけどコストは抑えたいという企業に向いているプランです。
【利用料金:1ユーザーにつき、1,240円(税抜)/月 ※年間契約の場合】
Microsoft 365 Business Standard(旧Office 365 Business Premium)
Microsoft 365 Business Standard(旧Office 365 Business Premium)は、Office 365のフルサービスが利用できるプランです。Office 365 Businessのサービスに加え、法人メールの利用やShare Point、Exchangeが付帯。加えて、チームで働くことを想定したSkype for BusinessやMicrosoft Teamsも利用できます。
デスクトップ版Officeアプリケーションに加え、グループウェアとしての機能も必要な企業に向いているプランです。
【利用料金:1ユーザーにつき、1,870円(税抜)/月 ※年間契約の場合】
Microsoft 365 Business Basic(旧Office 365 Business Essentials)
Microsoft 365 Business Basicは、Microsoft 365 Business Standardからデスクトップ版Officeアプリケーションおよび、Outlook Customer Manager、Microsoft Bookings、Microsoft Staff Hubの機能を除いたプランです。3プランの中ではもっとも低価格です。
すでにOffice 2019など買い切り型のOfficeがインストールされていてグループウェアとしての機能だけが欲しいとお考えの法人向けプランです。
【利用料金:1ユーザーにつき、900円(税抜)/月 ※年間契約の場合】
Microsoft 365(旧 Office 365)には大企業向けのプランもある
一般企業向けプランは、契約数が300ユーザーまでと制限があります。300人以上契約したい場合は、大企業向けのMicrosoft 365を利用しなければなりません。大企業向けのプランは、下記の通りです。
Microsoft 365 Apps for enterprise(旧Office 365 ProPlus)
OfficeアプリケーションとOneDriveが利用できるプランです。メールなどのサービスは利用制限があります。Officeアプリケーションのみを利用したい大企業向けです。
【利用料金:1ユーザーにつき、1,799円(税抜)/月 ※年間契約】
Office 365 E3
Officeアプリケーションはもちろん、メールサービスやTeamsなどのサービスを利用できるプランです。
Office 365のサービスをフルで利用することができます。OfficeアプリケーションもOfficeサービスも利用したいという大企業向けです。
【利用料金:1ユーザーにつき、5,396円(税抜)/月 ※年間契約】
Office 365 E5
E5のプランは、Microsoft 365(旧Office 365)のプランを全て利用できるだけではなく、Power BIの利用や高度なセキュリティ、サポートを受けることができるプランです。
高度なセキュリティや手厚いサポートを希望している場合は、E5プランの利用がおすすめです。
【利用料金:1ユーザーにつき、8,545円(税抜)/月 ※年間契約】
※E3・E5はOffice 365のままです
Microsoft 365がテレワークに向いている4つの理由
テレワークのようにオフィスから離れて仕事をすると、チーム内のコミュケーション不足や、セキュリティの不安などの課題があります。実はMicrosoft 365ではそれらの課題を解決してくれる事はご存知ですか?
Microsoft 365が持つテレワーク実施時に絶大な効果を発揮する機能を紹介させて頂きます。
コミュニケーションツール「Teams」がそなわっている
Microsoft 365には、コミュニケーションツールであるTeamsが付属しています。
Teamsは、社内でのコミュニケーションを活性化するためのビジネスチャットはもちろん、Web会議も可能です。社内でのちょっとしたやり取りから、ミーティングまでオンラインでできます。
高度なセキュリティ機能
Microsoft 365には、マルウェア対策機能、資格情報の保護、行動分析に基づく脅威の検知、ファイル・メールの閲覧や操作を保護する情報漏えい対策機能など、高度なセキュリティがそなわっています。また、常に最新状態で利用できるため、安心してオフィス外でも利用できます。
ファイルやデータの共有が楽に
Microsoft 365には、オンラインストレージサービスのOneDriveやSharePointを利用してすぐに情報共有ができます。Officeドキュメントで作成した資料をすぐにチームに共有できますし、共同で編集することも可能です。オンラインストレージは容量も大きいので、大量のデータも格納できます。
複数のデバイスで利用できる
Microsoft 365はビジネス版の場合、1ライセンスにつき、パソコン5台・スマートフォン5台・タブレット5台までインストールすることが可能です。スマートフォンやタブレットを利用して資料を確認したいときにも、利用することができます。
テレワークが導入されたことにより、デスクトップパソコンからノートパソコンを利用する場合もスムーズに移行することが可能です。
まずはテレワーク導入チェックリストをご活用ください!
今回ご紹介したMicrosoft365以外にもどんなツールを導入すべきなのか?何が必要なのか?自社にあったツールや重要なポイントをセルフチェックできるチェックリストをご用意しました。
ぜひ、テレワーク導入を検討している際にはテレワーク導入チェックリストをご活用頂きまして最新のツールや導入の失敗を回避する知識をつけて頂ければ幸いです。
Microsoft 365(旧Office 365)の導入方法
ここからはMicrosoft 365の導入方法について、ステップ順に見ていきましょう。なお、ここではWebからの申し込みを前提にご紹介します。
【ステップ1】プランの選択
まずはMicrosoft 365法人向けプランと個人向けプランのどちらか選ぶ必要があります。法人であれば、Microsoft 365 Businessの利用が適しています。
なお、中小企業向けのプランには、登録ユーザー数が300人までと制限があります。300人以上のユーザーを登録する場合は、大企業向けのプランを選びましょう。
【ステップ2】Microsoft 365(旧Office 365)への申し込み
プランが確定したら次にMicrosoft 365への申し込みを行います。まずは以下の情報の入力が必要です。
- 契約者の氏名
- 勤務先の会社名
- 勤務先のメールアドレス
- 勤務先の電話番号
- 勤務先の住所
【ステップ3】IDの作成
個人で利用しているMicrosoftアカウントとは別に、Microsoft 365では専用のMicrosoft IDが必要です。
そのため、これまでにMicrosoft 365を利用したことがない会社であれば、新規のユーザーIDを作成しなければなりません。
なお、作成されるユーザーIDは以下の形式です。
【個人のID】@【会社のID】.onmicrosoft.com
【ステップ4】契約内容の確認
ユーザー情報やIDの作成が完了したあとは、契約内容の確認画面に遷移します。ここで、ユーザーの人数について設定を行います。
【ステップ5】支払い方法の選択
WebからMicrosoft 365を申し込む場合、決済はクレジットカードのみです。なお、Microsoft 365の導入支援サービスを提供しているパートナー企業などからOffice 365サブスクリプションを購入することもできます。その場合は、申し込み手順や支払い方法が異なるため注意しましょう。
【ステップ6】ユーザーの追加
支払い方法まで確定できたら、Microsoft 365の導入は完了です。次は必要に応じてユーザーの追加を行いましょう。なお、この手順は「Microsoft 365 管理センター」と呼ばれる管理者用ページから行います。
【ステップ7】Office アプリケーションのダウンロード
Microsoft 365 Apps for businessおよびMicrosoft 365 Business Standardのプランを選択した場合には、デスクトップ版Officeアプリケーションのインストールが行えます。スタッフがそれぞれ自分のユーザーページにアクセスすると、アプリケーションのインストーラーがダウンロードできるため、そこから各パソコンにインストールを行いましょう。
Microsoft 365(旧Office 365)の更新
Microsoft 365は月、もしくは年単位でサブスクリプションの契約更新を行います。2通りの更新方法があるため、それぞれの更新方法を見ていきましょう。
自動更新
自動更新は、もっともオーソドックスな更新方法です。MicrosoftのサイトからMicrosoft 365を契約すると、はじめから自動更新するように設定されています。そのため、サブスクリプションの契約期限が近づくと、自動で契約更新・課金が行われます。プラン変更などを行わない場合は、この機能をオンにしておきましょう。
再アクティブ化
自動更新がオンになっていない場合、Microsoft 365は期限切れになるとアカウントが無効になります。しかし、これで完全にアカウントが削除されるわけではありません。期限切れから30日間は再アクティブ化(再契約)することが可能です。
なお、期限切れの状態であってもMicrosoft 365のサービスにアクセスできます。ただし、これはデータバックアップのための猶予期間です。そこからさらに60日間が経過するとアカウントが完全に無効状態となり、サービスが利用できなくなります。再アクティブ化もできないため、注意しましょう。
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まとめ
Microsoft 365(旧Office 365)でも、ローカルにデータやソフトが保存されている場合は、オフライン作業が可能です。ExcelやWordといったOfficeアプリは、機能面でも問題がでることはないようです。
まとめ
今回は、Microsoft 365(旧Office 365)のプランや導入・更新方法についてご紹介しました。
導入・更新については比較的シンプルであり、そこまで難しくはありません。プランのみ少し複雑になっているため、「それぞれがどのような特徴なのか」、「自分たちが求めている機能やサービスが含まれているのか」を確認して、契約するようにしましょう。
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