Office 365 ProPlusの特徴とは?使用環境で考えよう
2020/11/27 Microsoft 365Office 365 ProPlusは、300人以上が利用することを前提とした、Office 365のプランです。
大人数の利用を前提とした機能がそろっているのが特徴です。
そこで今回は、Office 365 ProPlusの特徴と、それに見合った利用環境について検証してきましょう。
Office 365 ProPlusとは
Office 365は、Microsoft社が提供しているサブスクリプション型のOffice製品で、その中のパッケージの1つとして『Office 365 ProPlus』があります。
Office 365 ProPlusがどういったパッケージであるのか、まずは概要から確認していきましょう。
Enterpriseプランの1つ
Office 365の法人向けプランは、300人以下の中小規模の企業に向けた『Businessプラン』と、300人以上の大規模な企業向けの『Enterpriseプラン』という2つのプランが提供されています。
ProPlusは、Enterpriseの3つのパッケージのうちの1つで、Enterpriseの規格に漏れず大人数で利用することを想定しています。
月々払いと年間一括前払いが可能
Office 365は月契約と年契約ができます。Enterpriseプランの場合、年間契約のみとなりますが、料金の支払いは、月々払いまたは年間一括前払いのどちらかを選ぶことが可能です。
Enterpriseプランは、月々払いと年間一括前払いのトータル料金が変わりません。
一般的に、長期契約(年契約)の場合、料金が割引されるというイメージをお持ちの方も多いでしょう。また、個人用のOffice 365 soloでは年契約の場合、月契約と比較して16%安くなるという特徴があります。
Office 365 ProPlusの場合は月額、年契約どちらの場合でも1年間利用した費用は変わりません。長期的に使い続けるのであれば、更新の手間を考えて年契約を、短期で終了する可能性があるなら月契約というように契約期間を選ぶのがおすすめです。
Office 365 ProPlusの特徴
Office 365 ProPlusは大人数による利用を想定された特徴が備わっています。どのような機能を持っているのか、その具体的な特徴について解説していきます。
利用可能人数は無制限
Enterpriseプランは契約人数が無制限です。また、Office 365 ProPlusの場合は大規模データの管理が行える『Microsoft Access』というソフトウェアが利用できることも特徴です。
これらの特徴から、Office 365 ProPlusは大企業向けのソフトウェアだといえるでしょう。
タブレットデバイスでも利用できる
従来、Officeソフトと言えばWindows・Macで利用する永続ライセンス型が主流でした。しかし近年は、携帯端末の普及に合わせて、外出先でビジネスツールの使用率も高まっています。
Office 365のソフトがスマートフォンやタブレットでも利用可能なのは、このようなビジネス市場の流れを反映した結果と言えるでしょう。
取引先との打ち合わせや出張先であっても、タブレットデバイスによってOffice製品が利用できるのは大きな強みと言えます。
法人メールは使用できない
Office 365 ProPlusのサービスの主旨は、Officeアプリケーションの活用とクラウドファイルの利用という点にあります。
しかし、他のOfficeサービスを利用することはできず、法人メールの利用もできません。法人メールを利用する場合、『Exchange Online』というソフトウェアを申し込む必要があります。
Office 365 ProPlusが向いている人
Office 365製品にはBusinessやsoloなどさまざまな種類があり、それぞれに用途や適正は異なります。ProPlusがどのような人が利用するのに適切なソフトであるのかを解説します。
ProPlusのみ提供のソフトを使いたい
大量データの管理・抽出が可能なMicrosoft AccessやExcelデータの視覚化を簡単に行えるようになるExcel BIといったソフトは、Office 365 ProPlusのみが提供しているソフトウェアです。
メール機能やファイル機能の利用に関しての利用ができない反面、編集やデータ管理などの事務や管理業務においてはOffice 365 ProPlusに軍配があがります。
しっかりサポートを受けたい
Office 365のBusinessプランでは電話によるサポート対応は平日9時~17時30分であるのに対し、ProPlusのプランであるEnterpriseは、365日24時間対応です。
加えて、Office365のサポートでは、プランにかかわらず重大なサポートが必要な場合には1時間以内の応答を確約しているのですが、高レベルのサポートにおいては、Businessプランは確約なし、Enterpriseプランは翌日までの応対となっています。
何かトラブルが発生した際にMicrosoftからしっかりとしたサポートを受けたい場合も、Office 365 ProPlusが適していると言えるでしょう。
利用人数が予測できない
先述したように、Office 365 ProPlusは、契約上限が無制限です。一方のBusinessでは、300人までが利用上限となっています。それを越えてしまうと契約変更などの手続きが必要になってしまいますので、手間がかかります。
Officeソフトの契約中に利用人数が300人を越えてしまう場合をはじめ、利用人数が現状で把握できない場合はOffice 365 ProPlusを利用するのが無難と言えるでしょう。
Office 365 ProPlusを使ってみよう
それでは実際にOffice 365 ProPlusを利用するにあたって、契約方法やインストール手順、その他の補足について解説します。
契約方法
Office 365 ProPlusの購入手続き自体は、Microsoftの製品ページから行うことが可能です。契約者の名前や連絡先、会社情報を入力して、会社のユーザーIDを発行する必要があります。ガイドに従って登録を進めていけば問題はないでしょう。
他に、MicrosoftではPCに直接ソフトをダウンロードして利用している企業に対して、クラウド型に移行するための移行支援パートナーを複数抱えています。
大規模な導入や展開を考える場合、これらの支援パートナーに相談すると、旧体制からクラウド型へのスムーズな移行を完了できるでしょう。
インストール手順
まずはインターネットブラウザを開き、『portal.office.com』へとジャンプします。獲得したアカウントによるサインインを行いましょう。
Officeページに移行しますので、画面右上の歯車アイコンをクリックします。その中に『Office 365 の設定』という項目があるので選択してください。その後、『ソフトウェア(ソフトウェアをインストールします)』をクリックしましょう。
するとダウンロードが開始されます。ダウンロードが終わるとダウンロードフォルダにパッケージアイコンが反映されているので、クリックすると本格的にインストールが開始されます。
インストールが終了したら、実際に開いてみましょう。初めて開いたOfficeソフトで、ID認証が求められるので、Microsoftのアカウントを入力すれば手続きは完了です。
ライセンス認証で複数デバイスの利用が可能
Office 365のライセンスを各ユーザーに割り当てることで、それぞれのユーザーが複数のデバイスでOffice 365を利用できるようになります。台数は契約内容によって異なりますが、Office 365 ProPlusの場合は5台です。
社内PC、外出時に持ち歩くタブレットなど、使い分けができるので非常に便利と言えます。6代目以降は機能制限モードとなり、編集や作成ができないといった大幅な制限が課せられるので注意しましょう。
また5台以内であっても、30日を超えてログインしていないと機能制限がかかるので、利用頻度の低いデバイスを扱う際には、ログインできるかを確認してください。

Microsoft 365がテレワークに向いている4つの理由
テレワークのようにオフィスから離れて仕事をすると、チーム内のコミュケーション不足や、セキュリティの不安などの課題があります。実はMicrosoft 365ではそれらの課題を解決してくれる事はご存知ですか?
Microsoft 365が持つテレワーク実施時に絶大な効果を発揮する機能を紹介させて頂きます。
コミュニケーションツール「Teams」がそなわっている
Microsoft 365には、コミュニケーションツールであるTeamsが付属しています。
Teamsは、社内でのコミュニケーションを活性化するためのビジネスチャットはもちろん、Web会議も可能です。社内でのちょっとしたやり取りから、ミーティングまでオンラインでできます。
高度なセキュリティ機能
Microsoft 365には、マルウェア対策機能、資格情報の保護、行動分析に基づく脅威の検知、ファイル・メールの閲覧や操作を保護する情報漏えい対策機能など、高度なセキュリティがそなわっています。また、常に最新状態で利用できるため、安心してオフィス外でも利用できます。
ファイルやデータの共有が楽に
Microsoft 365には、オンラインストレージサービスのOneDriveやSharePointを利用してすぐに情報共有ができます。Officeドキュメントで作成した資料をすぐにチームに共有できますし、共同で編集することも可能です。オンラインストレージは容量も大きいので、大量のデータも格納できます。
複数のデバイスで利用できる
Microsoft 365はビジネス版の場合、1ライセンスにつき、パソコン5台・スマートフォン5台・タブレット5台までインストールすることが可能です。スマートフォンやタブレットを利用して資料を確認したいときにも、利用することができます。
テレワークが導入されたことにより、デスクトップパソコンからノートパソコンを利用する場合もスムーズに移行することが可能です。
まずはテレワーク導入チェックリストをご活用ください!
今回ご紹介したMicrosoft365以外にもどんなツールを導入すべきなのか?何が必要なのか?自社にあったツールや重要なポイントをセルフチェックできるチェックリストをご用意しました。
ぜひ、テレワーク導入を検討している際にはテレワーク導入チェックリストをご活用頂きまして最新のツールや導入の失敗を回避する知識をつけて頂ければ幸いです。

「クラウドインフォボックス」は働き方改革や経営に役立つクラウドサービスの情報を掲載しています。姉妹サイトも是非ご覧ください。
働き方改革に関する自社事例、サブスクリプション製品を紹介「#818式」
テレワークに関する情報のまとめ、お悩みの解決方法「HYPERVOICE」
Office 2019などパッケージ購入との比較
Microsoft Officeにはoffice 365のようなサブスクリプション型と、Office 2019のような永続ライセンス型があります。同じOfficeですが、仕様上異なる点がいくつも存在するようです。
それぞれの特徴について、比較しながら解説していきますので、購入の際の検討材料にしてみてください。
価格
Office 2019の価格は、Microsoftの公式ページでは3万2184円で提示されています。一方のOffice 365 ProPlusは年額1万5720円です。
一見すると、2年以上使うのであればOffice 2019の方がお得に思えるかもしれませんが、一概にそうとも言い切れません。どういうことなのか、次の項目で具体的に見ていきましょう。
バージョンアップ
Office 2019を初めとした永続ライセンス型のパッケージソフトは、1度購入すればその後は永続的にソフトを利用できるので、お得と思うかもしれません。
しかし、永続ライセンス型は、新しい機能が追加されないというデメリットがあります。新しいバージョンを購入しない限り、どんなに便利な新機能が公表されたとしてもそれを利用することはできません。
一方、Office 365の場合は年間利用料はかかりますが、こまめにバージョンアップされ、新機能の追加などが行われればすぐに利用できます。Office 365は、常に最新のOfficeソフトの機能を利用できるというわけです。
新しいバージョンが発表されたからといって移行する手間もかからないのが大きな特徴といえるでしょう。また、サポート期限もないので、サポート切れで買い直すという手間も減ります。
使用台数
Office 2019の場合、利用できる端末は2台のPCのみとなります。一方、先述しましたが、Office 365 ProPlusはスマートフォン、タブレットを含めて最大5台です。
さまざまな場所や用途で利用する場合、office 365 ProPlusを選んだ方が活用機会が増えるのは間違いないでしょう。
まとめ
Office 365 ProPlusは300人以上の大人数で利用することが想定されたMicrosoftのOffice製品です。永続ライセンス型と比較する場合、価格以外にも利用台数や環境など、さまざまな要因から検討する必要があります。
サブスクリプション型で常に最新の機能が利用可能なことに加え、Accessをはじめとしたアプリケーションが利用できるのも利点でしょう。
事務処理やデータベース管理にOfficeソフトの利用を考えるなら、Office 365 ProPlusを使ってみてはいかがでしょうか。

「クラウドインフォボックス」は働き方改革や経営に役立つクラウドサービスの情報を掲載しています。姉妹サイトも是非ご覧ください。
働き方改革に関する自社事例、サブスクリプション製品を紹介「#818式」
テレワークに関する情報のまとめ、お悩みの解決方法「HYPERVOICE」