パソコンレンタルのメリット・デメリットとは

2024/11/13 業務効率化

企業リスク診断

パソコンレンタル(レンタルPC)とは

近年、企業で利用するパソコン機器を購入したり、リース契約をするのではなく、レンタルを選択する企業が増えています。今までの購入・リースに加えて、第3の選択肢となっているパソコンレンタル(レンタルPC)を選択するメリットやデメリットはあるのでしょうか。
そこで今回は、パソコンレンタル(レンタルPC)のメリットやデメリットについて詳しくお伝えします。

パソコンレンタル(レンタルPC)のメリット

パソコンレンタルのメリット
パソコンレンタル(レンタルPC)を行う企業が増えている背景には、それなりの理由があるはずです。実はパソコンを「レンタルする」といった選択肢を選ぶ背景には、財務上の利点と「必要な時・数だけ利用する」といった新しい考え方によるものがあるようです。それでは、パソコンをレンタルする背景について1つずつご説明します。

オフバランス出来る(資産計上しなくてもよい)

オフバランスとは、バランスシート(賃借対照表)に計上しないことをいいます。社内で利用するパソコン等を購入した際、通常は固定資産として貸借対照表に計上する必要がありますが、パソコンレンタル(レンタルPC)を利用した場合は、会計処理上は固定資産としてではなく経費として処理が出来るのが魅力の1つです。

これは、社内の情報システム部署側からすると、管理工数の多くを削減できるといった側面も隠れたメリットとして挙げられます。パソコン等を購入した場合は固定資産として計上されるため、情報システム部署側にて1つ1つのPC端末を常時管理する必要がありましたが、会計上固定資産として見なされなくなることから、情報システム部署側にて管理する必要がなく空いた工数で他の業務にリソースを投下する事が出来るようになります。

これは、近年問題となっている情報システム部署のスタッフが1人しかいない「ひとり情シス」となっている企業にとっては魅力に映るのではないでしょうか。

補償がついている(翌日発送してくれるケースが多い)

パソコンレンタル(レンタルPC)では、保守・修理・除却費用はすべてレンタル企業側で負担してくれるのも、パソコンレンタル(レンタルPC)のメリット。今までは、パソコン等を購入した際の保守や修理、除却費用は購入側の負担だったものが、レンタルすればPCレンタル提供側(レンタル企業側)で実施となります。

納期が早い(契約後翌日というケースも)

パソコンのリースに比べて、レンタルを行う業者は在庫を持っているという特性上、契約がまとまればすぐにPC端末が届くというのもパソコンレンタル(レンタルPC)のメリットの1つといえるでしょう。

プランによってはレンタル期間を自由に選べる

パソコンレンタル(レンタルPC)は、レンタル期間を自由に選ぶ事が出来るといった柔軟な対応が出来るのも魅力です。通常、リース契約の場合はあらかじめリース期間が定めらているケースが多いのですが、レンタルの場合は1日からレンタルする事も可能となるので、状況に合わせた利用が可能となっています。

経費の平準化が可能に

会社の規模が大きくなればなるほど、社内のPC端末を新たに購入・入れ替える際の経費金額のインパクトは大きいものになります。当然、時期によっては経費の計上を避けたい場合などもあるでしょう。パソコンレンタル(レンタルPC)では購入初年度の大きなな償却負担もなく、経費を平準化出来るのも魅力の1つです。

パソコンレンタルのデメリット

パソコンレンタルのデメリット
良いことずくめに見えるパソコンレンタル(レンタルPC)ですが、メリットだけではなくデメリットも存在します。デメリットとして挙げられるのは、やはり一定期間の契約の後に返却を行う必要によって発生する業務によるものが多いようです。それではパソコンレンタル(レンタルPC)におけるデメリットについてご紹介します。

レンタルされるPCは中古品

パソコンレンタル(レンタルPC)は、レンタル企業が在庫として持つために契約後に手元に届くまでが非常に短いといったメリットがある一方で、在庫品のPC端末が取り扱われるために中古品となるのは予め理解が必要です。

パソコンのリースを行う企業は、リースを行う企業がユーザーの代わりに対象となるパソコンを購入し、購入したパソコンを貸与する仕組みとなっています。これはレンタルとは異なり「新品で」「希望する商品」が手に入る事になります。

レンタルとリースにおける利用者までに商品が届く仕組みの違いが、新品か中古品かの違いに繋がっているのが理解できると思います。

中古パソコンの危険性と注意点については以下の記事で紹介しています。

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レンタルしたいPC端末を指定する事は難しい

在庫品をレンタルするといったサービスの特性上、レンタルを行う側がPC端末を指定する(契約者側が好きなPC端末を指定する)のは難しいと考えておいた良いでしょう。在庫としてあるPC端末の中に希望するPCがあれば問題ありませんが、通常は「在庫にあるPC端末の中から選ぶ」といったスタンスとなります。

返却時のデータ移行が必要

パソコンレンタル(レンタルPC)のレンタル期間が終了し返却する際は、利用者のデータ移行が必要となります。返却時に慌てないよう、通常の利用時には社内の共有サーバーや、クラウドサービスなどを利用すると良いでしょう。

パソコンレンタル(レンタルPC)を利用する場合は、社内ルールとして各PCのデスクトップ(ローカル)環境に保存はしない、共有サーバーやクラウドサービス先に保存するといった取り決めを行うと、慌てずに済むのではないでしょうか。

ツール・アプリのインストールし直し

上記のデータ移行と同様に、ツールやアプリをインストールしていた場合は返却するレンタルPCからアンインストールする必要があります。また次に利用するPC端末にも同様にツールやアプリをインストールする事になるので、レンタルPCを返却、もしくは次のPCを利用開始する際には、いくつかの準備作業が必要になります。

3年以上であれば買い切り(購入)がお得なケースが多い

多くのメリットが存在するパソコンレンタル(レンタルPC)ですが、コストの面だけを考慮すると3年以上レンタルするのであれば、購入した方が安いケースが多いという事も覚えておくと良いでしょう。

パソコンをレンタルした方がいいケースは?

パソコンをレンタルした方がいいケースは?
最後に、パソコンをレンタルした方が良いケースはどんな状況が最適なのかをお伝えします。パソコンレンタル(レンタルPC)は財務上のメリットが非常に大きいので、実際には多くのPC端末を購入・管理している大企業がパソコンをレンタルするケースが多いのが現状です。これは、お伝えしたオフバランス化を見込んでレンタルを選んでいると考えてもいいでしょう。

また、情報システム担当者側からもパソコンをレンタルした方が管理が容易といった側面もあるので、情報システム部署の負荷軽減といった側面でパソコンレンタル(レンタルPC)を選択するケースもあります。

昨今、サブスクリプション(サブスク)というワードが良く利用されていますが、パソコンレンタル(レンタルPC)も「PCを所有するといった考え方から必要な時・数だけ利用する」といった新しいライフスタイルに合致しており、多くの企業が検討するようになりました。

パソコンレンタル(レンタルPC)のメリットとデメリットを把握した上で、導入について考えてみてはいかがでしょうか。

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