Microsoft 365 (Office 365)サービスの導入の際に知っておきたい! ポイントと導入事例をご紹介
2024/10/15 Microsoft 365
クラウドサービスの「 Microsoft 365 (旧Office 365)」は、従来のOffice製品に加えて、社内SNSや法人メール、コラボレーションサービスなど多彩なサービスを取りそろえ、さまざまな企業のビジネスを加速させています。サブスクリプションモデルによって初期利用料を安く抑えて導入でき、アカウント管理の省力化も可能です。すでに多くの企業で導入効果が出ており、情報基盤の整理や業務効率の向上、働き方改革などを実現しているサービスです。
そこで今回は、Microsoft 365で利用できるさまざまなサービスをご紹介します。また導入の前に、企業がやるべきことなども解説します。いくつかの事例を紹介することで、Microsoft 365を導入することで得られるメリットなども見ていきましょう。
Microsoft 365(旧Office 365)の特徴
マイクロソフトの「Microsoft 365(旧Office 365)」は、サブスクリプションモデルを採用したクラウド型のサービスです。サブスクリプションとは、従来の買い切り型ではなく、月額や年額を支払って利用するモデルのことを言います。
利用にあたっては、毎月または毎年、更新料を支払う必要があります。
Microsoft 365(旧Office 365)で利用できるサービス一覧
「Microsoft 365」では、WordやExcel、Power Pointなどビジネスシーンで使用されるアプリケーションのほか、法人用メールソフトやスケジュール管理、ポータルサイト、社内コミュニケーションなど多岐にわたるサービスが利用できます。
ここでは、Microsoft 365で利用できるサービスを紹介いたします。
・Outlook
電子メール、予定表、連絡先、タスクなどを管理。One Drive からの添付ファイルの共有やLinkedInのプロフィール表示も可能
・Word
文章作成ソフト
・Excel
表計算ソフト
・Power Point
プレゼンテーションなどの資料を作成できるソフト
・One Note
メモ作成ソフト
・Access
データベース用ソフト
・Publisher
簡易DTPソフト
・One Drive
無料オンラインストレージ
・Exchange Online
法人向けメール、スケジュール管理サービス
・Share Point
ファイル・情報共有サービス
・Microsoft Teams
チャット、Web会議などのコラボレーション向けサービス
・Yammer(ヤマー)
企業向けSNSサービス
・Skype for Business
Web会議用サービス
法人向けMicrosoft 365(旧Office 365)の料金プランについて
一般向け法人向けは、「Microsoft 365 Apps for business」「Microsoft 365 Business Premium」「Microsoft 365 Business Basic」「Microsoft 365 Business Standard」の4プランがあります。利用できるアプリケーションやサービスによって料金が異なりますが、月額500円程度から利用できるプランもあります。
ただし、一般法人向けのビジネスプランは、300ユーザーまでしか登録ができません。300人以上の契約となる場合は、Enterpriseプランを契約する必要があります。
Microsoft 365は、基本的なOfficeアプリケーションに加えて、情報共有や多機能なメールサービス、コミュニケーションソフトなど企業のビジネスを加速させるアプリケーションやサービスが豊富にそろっています。
クラウド型のサービスのため、高いセキュリティ性や、いつでも最新のバージョンを利用できるなどのメリットがあります。
また、1ユーザーあたりの登録デバイス数も複数のため、パソコンのほかにタブレット、スマートフォン、2台目のパソコン、Macなどでも利用が可能です。サブスクリプションモデルは、月額料金で設定されているため、従来のパッケージ商品などに比べて初期投資を抑えられます。
Microsoft 365の法人向け料金プランの詳細
次に、Microsoft 365の法人向け料金プランの詳細を見ていきましょう。
・Microsoft 365 Business Basic
旧名称:Office 365 Business Essentials
月額料金:1ユーザーあたり900円(年間契約)
特徴:デスクトップ版のアプリは使用できません。その代わり、TeamsやSharePointなどのサービスが利用できます。
・Microsoft 365 Apps for business
旧名称:Office 365 Business
月額料金:1ユーザーあたり1,240円(年間契約)
特徴:OutlookやWord、Excelなどのデスクトップ版アプリとOneDriveのみ利用できます。Teamsはプランに含まれていないので注意が必要です。
・Microsoft 365 Business Standard
旧名称:Office 365 Business Premium
月額料金:1ユーザーあたり1,870円(年間契約)
特徴:デスクトップ版のアプリやTeamsなどが含まれたサービスも利用が可能です。
・Microsoft 365 Business Premium
旧名称:Microsoft 365 Business Premium
月額料金:1ユーザーあたり3,300円(年間契約)
特徴:Microsoft 365 Business Standardプランにさらに加えて、IntuneやAzure Information Protection、高度なセキュリティ対策がそなわっています。
Microsoft 365(旧Office 365)を導入する前にやるべきこと
Microsoft 365は、従来のOfficeアプリケーションよりも多彩なサービスが含まれています。今までのOfficeは、表計算や文書作成、プレゼンテーション資料作成や個人メールのみで利用していた人が多かったかと思います。
Microsoft 365は、法人メールやコラボレーションサービス、Web会議システムなど、用途が広がっています。そのため、導入してもすぐに全員が使いこなすというわけにはいかないでしょう。中にはどのように使うのか分からずに戸惑う人も出てくるかもしれません。
そのため、Microsoft 365の導入前にはいくつか、準備段階でやらなければならないことが出てきます。
目的を明確にする
新しいサービスは、せっかく導入したのに利用が進まず定着しないことがよくあります。サービスありきの導入ではなく、まずは利用の目的を定めることが肝要です。
管理する部署や人を決める
Microsoft 365は、管理権限を設定できます。組織内で管理する部門や部署を決めるとともに、各部署で誰がどういった権限を持つかというのも事前に決めておきましょう。
ドメインを決める
Microsoft 365では、独自ドメインと連携することでより効果を発揮します。法人向けメールのExchange Onlineを利用する場合やShare Pointなどの活用の幅を広げるためにも、まずは使用するドメインを決めることが重要になります。
機能を制限する
上述した通り、Microsoft 365は機能が豊富で、導入初期にすべて使いこなせる人はまれでしょう。そのため、まずは使いやすいアプリケーションや使い慣れているもののみの利用からはじめ、社内で利用や定着が進んできてから、徐々に機能の幅を広げていくことをおすすめします。
さまざまな環境でも利用できるようにする
クラウド型はインターネット経由でさまざまなサービスを利用できるのがメリットです。Officeアプリケーションはもちろん、法人用メールやスケジュール管理、Web会議やチャット機能など社内でのコラボレーションを促進させるツールも豊富です。
セキュリティ上、社外からアクセスできないのではMicrosoft 365のパフォーマンスを最大限に引き出すことができません。あらかじめ、ルールやセキュリティポリシーを整備しておくことが重要になります。
Microsoft 365がテレワークに向いている4つの理由
テレワークのようにオフィスから離れて仕事をすると、チーム内のコミュケーション不足や、セキュリティの不安などの課題があります。実はMicrosoft 365ではそれらの課題を解決してくれる事はご存知ですか?
Microsoft 365が持つテレワーク実施時に絶大な効果を発揮する機能を紹介させて頂きます。
コミュニケーションツール「Teams」がそなわっている
Microsoft 365には、コミュニケーションツールであるTeamsが付属しています。
Teamsは、社内でのコミュニケーションを活性化するためのビジネスチャットはもちろん、Web会議も可能です。社内でのちょっとしたやり取りから、ミーティングまでオンラインでできます。
高度なセキュリティ機能
Microsoft 365には、マルウェア対策機能、資格情報の保護、行動分析に基づく脅威の検知、ファイル・メールの閲覧や操作を保護する情報漏えい対策機能など、高度なセキュリティがそなわっています。また、常に最新状態で利用できるため、安心してオフィス外でも利用できます。
ファイルやデータの共有が楽に
Microsoft 365には、オンラインストレージサービスのOneDriveやSharePointを利用してすぐに情報共有ができます。Officeドキュメントで作成した資料をすぐにチームに共有できますし、共同で編集することも可能です。オンラインストレージは容量も大きいので、大量のデータも格納できます。
複数のデバイスで利用できる
Microsoft 365はビジネス版の場合、1ライセンスにつき、パソコン5台・スマートフォン5台・タブレット5台までインストールすることが可能です。スマートフォンやタブレットを利用して資料を確認したいときにも、利用することができます。
テレワークが導入されたことにより、デスクトップパソコンからノートパソコンを利用する場合もスムーズに移行することが可能です。
まずはテレワーク導入チェックリストをご活用ください!
今回ご紹介したMicrosoft365以外にもどんなツールを導入すべきなのか?何が必要なのか?自社にあったツールや重要なポイントをセルフチェックできるチェックリストをご用意しました。
ぜひ、テレワーク導入を検討している際にはテレワーク導入チェックリストをご活用頂きまして最新のツールや導入の失敗を回避する知識をつけて頂ければ幸いです。
企業・団体におけるMicrosoft 365(旧Office 365)の導入事例
Microsoft 365を、生産性を高めるためのツールとして活用している企業はたくさんあります。クラウドならではの利便性を最大限に活かしている企業をご紹介いたします。
不動産会社
ある不動産会社では、事業が成長していく中で、従来使っていたフリーメールでの情報共有に限界を感じていました。そこで、ビジネス向けにさまざまな機能を搭載しているMicrosoft 365(旧Office 365)を導入。クラウドとモバイルの活用によって、いつでもどこでも情報共有できる基盤を構築しました。
またタスクやスケジュールを全社で管理することで生産性やチームワークを強化したそうです。
そのほか、社内SNSであるYammerの活用により、会社、部署、プロジェクトごとのコミュニケーションを促進。本社と支社でのWeb会議などもMicrosoft 365によって実現しました。
メディア・エンターテインメント
ITサービス&サポートを提供するメディア・エンターテインメントの会社では、高まる顧客ニーズに対応するために情報共有基盤を刷新しMicrosoft 365(旧Office 365)を導入。今まで使っていた情報共有基盤ツールの容量が膨大になったことと、業務で使うOfficeアプリケーションの互換性などを理由に、Microsoft 365に切り替えました。
導入によって、セキュリティ面の対策も万全になったと言います。今まで使っていたマイクロソフトのアカウントと統一化を図ることでライセンス管理を省力化。コミュニケーションツールも積極に使うことで、「働き方改革」の実践も進めています。
専門サービス
講演や研修を支援する専門サービスの会社では、働き方改革を行うためにMicrosoft 365(旧Office 365)を導入したそうです。これまではテレワークを行う環境の構築ができていなかったところに、クラウドサービスを取り入れ、自宅などからも社内システムを使えるような仕組みづくりを行いました。
社内でしか行えなかった業務も場所や時間を問わず利用できるようになり、社員一人一人が柔軟に業務を進められるようになりました。Microsoft 365によって、業務改革はもとより、社内風土も変革し、新しい人材も働きやすい職場づくりを実現しました。
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まとめ
クラウドモデルの「Microsoft 365(旧Office 365)」は、月額または年額で利用料を支払うサブスクリプションモデルのサービスです。初期費用を抑えて導入できるほか、ライセンス管理も楽になります。1ユーザーが複数のデバイスを利用できるのも利点です。
業務でよく使う、おなじみのOfficeアプリケーションのほか、社内コラボレーションツールや法人用メールなど、機能も多彩です。クラウドを最大限に活かし、いつでもどこでも時間と場所を選ばずに利用できます。
従来のOfficeに比べて幅広い機能が搭載されているため、導入の前には管理者権限の設定や使用する機能に制限をかけ、徐々に利用していくことで定着を図るのが良いでしょう。
すでに多くの企業で導入し、さまざまな効果が出ています。ビジネスの生産性や効率を向上させるだけでなく、働き方改革にも寄与する「Office365」は企業規模を問わず、導入を検討してみる価値があるサービスと言えるでしょう。
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