ペーパーレス会議が失敗してしまう理由とおすすめのシステム

2021/05/24 業務効率化

企業リスク診断

ペーパーレス会議を実現することで、業務の効率化や参加者が遠方にいても会議を実施できるなどといったメリットがあります。

しかし、紙の資料を使っていた場合は、なかなか浸透せず失敗してしまった企業もあるのではないでしょうか。

そこで今回は、ペーパーレス会議が失敗してしまう理由やおすすめのシステムをご紹介します。

ペーパーレス会議について

ペーパーレス会議について
会議の前に、参加者全員分の会議資料を印刷し、渡すことが一般的でした。ここ最近は、デジタルが進化していき、会議資料もデジタル化させることが多くなってきました。

印刷して、配布することはその分作業時間が必要です。パソコンで作成した資料は、そのまま配布できたほうが効率化できます。紙を使わないことは、資源の保護にもつながるため、ペーパーレスが推奨されています。

資料をデジタル化することで、オンライン会議もやりやすくなります。テレワーク下でも会議を行いやすくなります。

ペーパーレス会議が失敗してしまう理由

ペーパーレス会議が失敗してしまう理由

ペーパーレス会議を推奨しているもののうまくいっていないと悩んでいる担当者の方もいらっしゃるかもしれません。

まずは、ペーパーレス会議が失敗してしまう理由について見ていきましょう。

端末やシステムを使いこなせていない

ペーパーレス会議を行うために、タブレットやノートパソコンなど、持ち運びができる端末が配布されていると思います。また、ペーパーレス会議を行うにあたり、システムを利用することもあるでしょう。まだタブレットが使いこなせず、ペーパーレス会議が進まないということになるでしょう。ITリテラシーが求められるため、人によっては、難しく感じてしまうこともあるかもしれません。

一覧性が悪く、個人で印刷してしまう

システムや端末が使いこなせないだけではなく、見にくいといったことから、印刷することを選択してしまう方も。パソコンやタブレット、システムの使い方が不透明で、分かりにくくなってしまうと、ペーパーレス会議が進まなくなってしまいます。

メモが取りにくい

資料が紙の場合、資料にメモを取る方もいるでしょう。そのため、紙にメモをすることに慣れていると、ペーパーレス化に前向きになれない方も多いはずです。

ペーパーレス会議を成功させるコツとアイデア

ペーパーレス会議を成功させるコツとアイデア

ペーパーレスへの理解を深める

ペーパーレスへの理解が十分にできていないケースもあります。ペーパーレスの必要性を共有するようにしましょう。

【ペーパーレスが必要な理由】

・作業の効率化
印刷・製本、配布する作業をカット。システムで資料を作成し共有するだけでOKなので効率化させることができます。修正箇所があっても、すぐに直して共有し直すことができます。

・コスト削減も実現できる
紙にかかるコストを削減することができます。

・共有・検索が楽になる
紙で保管すると、資料を再び利用・閲覧する際に探すのに時間がかかってしまうことも。倉庫など広いスペースに保管している場合は、特に時間がかかってしまいます。

・実は紙よりもセキュリティ向上につながる
紙の資料は、紛失する可能性がありますし、故意に閲覧されてしまうこともあります。社外秘や極秘の資料であれば、特にセキュリティ管理が重要です。システムの場合、閲覧を制限することやパスワードで管理することができます。

タブレットなどに覗き見防止フィルムを付けることもできますし、実はセキュリティ向上にも役立っているのです。

利用中のシステムを見直す

多くの社員が使いにくいと感じている場合は、自社に合っていないシステムを利用してしまっている可能性があります。利用しているシステム自体を見直すことをおすすめします。

【ペーパーレス会議用のシステムの選び方】

・必要な機能を洗い出す
・拡張性があるか
・デバイスに対応しているか
・遠隔でも使えるか
・サポートは万全か

端末の使い方の共有

システムの使い方、端末の使い方に詳しい社員もいるはずです。使い方や分からないことを情報共有するのも良いでしょう。例えば、ビジネスチャットでシステムの使い方・疑問を共有するグループルームを作るのも良いでしょう。Googleフォームを利用して個別に相談し、回答していくのも1つの手段です。分からないまま放置しておくとペーパーレスが進みません。分かる人が簡単に教示できる仕組みを作り、問題を解決できるようにすると良いでしょう。

ペーパーレス会議中のメモの取り方

資料が電子化していると取りにくいメモですが、工夫をすることで解決が可能です。例えば、手書き対応しているデバイスを使うことで、資料に書き込むことができます。PDF編集ソフトを使うことで、注釈やコメントなどを記入することも可能です。

【事例紹介】ペーパーレス会議をどのようにして浸透させたの?

ペーパーレス会議事例紹介

他の企業はどのようにペーパーレス会議を社内に浸透させたのか、気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、ペーパーレス会議を浸透させた企業の事例をご紹介します。

自治体による事例

とある自治体では、議会で利用する資料をペーパーレス化することに成功しました。自治体で懸念していたのは、災害時に重要文書が破損してしまうことや失ってしまうこと。これまで、情報伝達には電話やFAXを使っていて、紙が基本。そのため、災害時の対策としてペーパーレスを導入したのです。ペーパーレス化をするにあたり、タブレットの配布とシステムを導入。紙からデジタルにしたことにより、紙の削減が可能に。それだけではなく、資料の差し替えする際は、印刷し直していたものがシステムを使うことで簡単にできるようになりました。情報伝達もリアルタイムで行うことができ、資料もカラーで見やすくなったというメリットも。

いきなりシステム運用をしたのではなく、タブレットやシステムを導入後、試験運用を数カ月実施し、本格的に運用を実施しました。ペーパーレスの促進や、会議資料の見直しによりこれまで多くあった部数を減らすことに成功。資料の準備にかかっていた作業時間を削減することもできています。

建設会社による事例

ある建設会社では、経営会議の際、1部90枚以上もある資料を30部用意する必要がありました。資料は、担当者が前日までに製本。サイズを統一していたため、大きい資料は折って製本していました。内容に修正がある場合は、会議当日に製本をし直すことも。かなりの手間がかかることから、ペーパーレス会議を導入。

ここまで浸透させるには、システムの無料トライアル期間を利用して担当者で試験運用を実施してきました。他の社員にもシステムを確認してもらい、本格導入。タブレットの配布後は、ITに詳しくない方に向けて、使い方の説明を実施して浸透させていきました。

資料のペーパーレス化を促進するシステム

ペーパーレス会議を促進させるには、システム選びも重要です。見直してみて、選び直すのも成功させるためには大切です。システムの導入自体を行っていない場合は、システムの利用を検討しましょう。

moreNOTE

「moreNOTE(モアノート)」は、ペーパーレス会議に特化したシステムの1つ。専用サーバーに資料を一元管理することができるシステムです。4年連続シェアNo.1という実績もあります。

このmoreNOTEは、iOS、Windows、Androidなどのマルチデバイスに対応。手書きにも対応しているため、会議中にメモをすることも可能です。シェア数も多いため、ペーパーレス会議を取り入れるにはおすすめのシステムといえるでしょう。

【moreNOTEの特徴】【料金プラン】
・検索機能があるため、資料が探しやすい
・専用サーバーで資料を一括管理
・手書き対応
・ユーザー管理、端末管理、ログ管理が可能
・クラウド、オンプレミス対応
・同期機能により説明中の資料ページを同時に確認できる
クラウド版
・初期費用
39,600円・月額
ライセンス費用:1,320円/1ID(31 ID以降は660円)
ディスク費用:1,320円/1ID
(※すべて税込み表記)オンプレミス版:要問い合わせ無料トライアルあり
・トライアル期間:利用開始から1カ月間
・ユーザー数:10 IDまで
・ディスク容量:1GBまで

SmartDiscussion

「SmartDiscussion(スマートディスカッション)」は、iOSタブレットやWindowsタブレットなどスマートデバイスに対応しているペーパーレス会議システムです。手書きシステムが搭載されているので、資料にメモをすることが可能です。会議中は、2画面モードで発表者のタブレット操作も参加者のタブレットに同期させることができます。もちろん、参加者用の資料ページもあるので、安心してメモを取ることができます。

ただし、SmartDiscussionはタブレットに特化して作られたシステムのため、タブレットの用意が必要です。

【SmartDiscussionの特徴】【料金プラン】
・スマートデバイス(タブレット)に特化している
・発表者の画面との2画面閲覧が可能
・WEB会議ツール「Zoom」との連携可能
・クラウドサービスプラン
・サブスクリプションプラン
各料金は、要問い合わせ。30日間の試験期間あり。

MetaMoJi Share for Business

MetaMoJi Share for Business(メタモジ シェア フォー ビジネス)も、タブレットに対応したペーパーレス会議システムです。画面共有やメモ共有機能が搭載されています。資料はOffice 365やPDFで作成した資料を変換して、共有することができます。

【MetaMoJi Share for Businessの特徴】【料金プラン】
・Office 365やPDFで作成した資料を変換し共有可能
・動画や画像、音声も会議の資料データに保存可能
・共有メモ機能とプライベートメモ機能を装備
クラウド版:初期費用100,000円(税別)
1ライセンス12000円(税別)/年オンプレミス版:要問い合わせ

まとめ

今回は、ペーパーレス会議が失敗してしまう理由とおすすめのシステムをご紹介しました。

資料が電子化することで、印刷して用意する手間がなくなるため、ペーパーレス会議システムは利用したいところ。しかし、使い勝手が悪かったり、慣れるまでは浸透しない恐れもあります。失敗しないためにも、情報の共有や環境の最適化を目指すことをおすすめします。

セキュアプラクティス