ランサムウェア 侵入経路 TOP3|“侵入後”を見据えたEDRによる次世代の防御策とは?

2025/12/22 セキュリティ対策

企業リスク診断

公開日 2025年12月16日 | 最終更新日 2025年12月22日

巧妙化する ランサムウェア 、なぜ今「 侵入経路 」の理解が重要なのか?

「まさか自社が…」多くの企業がそう考えていた時代は、終わりました。
大企業だけでなく、サプライチェーンを狙った中小企業への ランサムウェア 攻撃も急増しており、その手口は年々高度化・巧妙化しています。

重要なのは、もはや「侵入させない」という完璧な防御が困難になっているという事実です。だからこそ、攻撃者が「どこから」「どのように」侵入してくるのかを正確に理解し、“侵入後”の被害を最小限に食い止める対策を講じることが、事業継続の鍵となります。

この記事では、最新の攻撃手口から明らかになった主要な侵入経路と、その根本的な対策について徹底解説します。

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これが狙われる!ランサムウェアの主な侵入経路TOP3

経路1:VPN機器・リモートデスクトップの脆弱性

テレワークの普及で利用が急増したVPN機器やリモートデスクトップ(RDP)ですが、その設定不備や放置された脆弱性が、格好の攻撃対象となっています。ID・パスワードの使い回しや、修正プログラムの未適用といった“小さな穴”から、攻撃者は静かに侵入します。

経路2:Emotetに代表される巧妙な「フィッシングメール」

「請求書」「業務連絡」といった、思わずクリックしてしまう巧妙な件名。実在の取引先を装ったメール。これが、マルウェア「Emotet」などに代表される近年のフィッシングメールの手口です。従業員の僅かな油断が、組織全体の危機に直結します。

経路3:盗まれた正規アカウント情報による侵入

ダークウェブなどで不正に売買されたID・パスワード情報を使って、攻撃者はまるで正規の従業員であるかのように堂々とシステムにログインします。これでは、従来の境界型防御では検知することさえ困難です。

なぜ従来のウイルス対策ソフト(EPP)では防ぎきれないのか?

多くの企業が導入している従来のアンチウイルスソフト(EPP)は、過去の攻撃パターンを記録した「指名手配書(パターンファイル)」を元にマルウェアを検知します。
しかし、これでは変装した犯人(未知のマルウェア)や、正規のIDで侵入した犯人には全く対応できません。 これが、近年の被害が拡大する根本的な原因です。

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侵入を前提とした“次の一手”、「EDR」とは?

そこで重要になるのが、「侵入は起こりうる」という前提に立った対策、EDR(Endpoint Detection and Response)です。

EDRは、PCやサーバー(エンドポイント)の操作を常に監視し、「指名手配書」に載っていない不審な“振る舞い”を検知する「監視カメラ」のような役割を果たします。

  • 検知: マルウェアの侵入や、不審な挙動をリアルタイムで検知。
  • 調査: 「いつ」「どこから」「どのように」侵入し、どこまで影響が及んでいるかを可視化。
  • 対応: 感染した端末をネットワークから自動で隔離し、被害の拡大を阻止。

EDRを導入することで、万が一侵入を許してしまった場合でも、被害が拡大する前に対処することが可能になります。

今すぐ情報システム部門が取り組むべきこと

ランサムウェア対策は、一つの製品を入れれば終わり、ではありません。多層的な防御が不可欠です。まずは、自社の状況が以下の項目を満たしているか、チェックしてみてください。

□ VPN機器やOSの修正プログラムは、速やかに適用されているか?

□ ID/パスワードは複雑なものを使い、多要素認証(MFA)は導入済みか?

□ 重要なデータのバックアップは、定期的かつオフラインで取得しているか?

□ 従業員へのフィッシングメール訓練は実施しているか?

□ 万が一の侵入を検知・対応する「EDR」の導入を検討しているか?

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